研究課題
本研究では、独自開発した抑うつ症状と社会・生活環境ストレスに関する質問紙調査票「こころのチェックシート」を用いて、地域および職域にて実施し、抑うつ状態を示している対象者をスクリーニングし、うつ病の一部にセレン欠乏が関与しているという仮説を検討しようとするものである。平成25年度においても、地域および職域において質問紙調査票「こころのチェックシート」を実施した。実施人数は地域で200名、職域で500名であり、この3年間で、地域住民約600名および職域にて約1,500名のデータが得られている。また、職域の100名については血液サンプルを得て、セレン栄養状態の指標、すなわち、血清中セレン濃度の測定およびセレン酵素であるグルタチオンペルオキシダーゼ活性の測定が行われている。本年度、質問紙調査票「こころのチェックシート」を実施した中で抑うつ状態と診断された地域5名および職域20名に対して医師による面談を行い、背景にある社会・生活要因や人間関係のトラブルなどの要因について聞き取り調査を行った。「こころのチェックシート」における回答パターンによる抑うつ状態の類型化と面談からえられた社会・生活要因との関連について統計学的な検討を行っている。今後、血液サンプルからのセレン栄養状態に関する指標と、光トポグラフィーを用いた大脳の生理学的な部位別活動指標により類型化しつつ、それぞれの抑うつ状態のタイプごとの分析結果とを合わせて総合的に分析を行っていく。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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