研究概要 |
本研究は、環境省が実施する「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」を基盤とし、エコチル調査で使用する資源とプロトコールを利用することによって、妊婦を中心として、児・父親・祖父母を含む三世代コホートを形成することを目的とした追加調査である。平成26年2月12日現在、全体調査および追加調査に関しては、10,684名および6,060名の妊婦に調査の説明を行い、それぞれ9,027名(84.5%)および3,657名(60.3%)から同意が得られている。調査参加時点での妊婦の基礎特性は、追加調査への参加の有無で明らかな差は認められなかった(全体調査参加妊婦および追加調査参加妊婦の平均年齢は共に30.1歳)。また、父親における調査への参加状況は、全体調査および追加調査それぞれにおいて、4,161名および2,416名に調査の説明を行い3,930名(94.4%)および1,385名(57.3%)から同意が得られている。祖父母に関しては、全体調査では調査対象としていない。そこで、エコチル調査で使用している資源・プロトコールとは別に、祖父母リクルートのための独自のプロトコールを検討し、妊婦のリクルート後産後一ヶ月までの間に、妊婦を通して祖父母を含めた三世代コホートの構築の重要性を祖父母へ伝えていく祖父母リクルートフローを作成した。本フローを用いて祖父母を含む妊婦を中心とした三世代コホートが構築されることが期待される。
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