研究課題/領域番号 |
23390172
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉村 典子 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (60240355)
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研究分担者 |
鈴木 隆雄 独立行政法人国立長寿医療研究センター, その他部局等, その他 (30154545)
阿久根 徹 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (60282662)
岡 敬之 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60401064)
村木 重之 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40401070)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 医療・福祉 / 老化 / 疫学 / 国際比較 / ゲノム / 国際情報交換(英国、米国、香港) |
研究概要 |
研究2年目である平成24年度は、運動器障害予防のために設立された大規模住民コホート研究Research on Osteoarthritis/osteoporosis Against Disability(ROAD)において3ヶ所の地域コホート(都市部、山村部、漁村部コホート)のうち、平成23年度に引き続き都市部コホートの第3回調査を行うとともに、7年目を迎える山村部コホートの第3回調査(2回目の追跡調査)を行った。本調査では、都市部コホートのベースライン調査に参加した住民1,350人、及び山村部コホートのベースライン調査に参加した住民864人に第3回調査の内容を通知し、文書によるinformed consentを得られた検診参加希望者に問診票調査、栄養調査、整形外科専門医の診察、身体測定、握力測定、開眼片足立ち検査、いす立ち上がり検査、普通歩行時間測定、膝立位前後像、脊椎前後像、骨盤正面像のX線撮影、認知機能検査を行った。検診は順調に推移し、両コホートでの第3回調査は終了した。来年度に予定される漁村部コホートの第3回調査の結果をあわせてROAD全体としての解析を行う予定であり、現在各コホートの結果の確認、及び入力作業に入っている。 同時にX線自動読影プログラムの開発も順調に進み、すでに完成した膝X線自動読影プログラムに加えて股関節、腰椎の読影プログラム作成が進展したため、今回の第3回調査結果の診断に使用することにした。これによりX線フィルムから骨粗鬆症や変形性関節症の観的指標を迅速に得るとともに、測定者間誤差を考慮に入れることなく診断結果の直接比較が可能となった。 ゲノムワイド関連解析として、ベースライン調査時に informed consentを得た対象者から採取したゲノム探索用血液サンプルを用いた一塩基多型 (SNP)を用いた3段階のゲノムワイド関連解析も実施中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画においては、ROADに参加する3ヶ所の地域コホート(都市部、山村部、漁村部コホート)のうち、都市部と山村部コホート2ヶ所の追跡を行う予定であったが、山村部(日高川町)は検診開始直前の9月2-5日の台風12号豪雨のため(平成23年9月20日激甚災害指定)検診予定場所の診療所が床上浸水となったため、検診中止となった。従って、平成23年度は都市部コホートの追跡のみ開始となった。しかしながら、平成24年度に山村部コホート追跡調査を実施し終了することが出来た。研究計画において平成24年度に実施予定だった漁村コホート追跡調査は平成25年度に実施する予定でありすでに検診実施予定地域から了承を得ている。地域コホート全体の追跡調査については、都市部コホートの追跡期間を見込んでもとの研究計画でも平成25年度に終了する予定としていたので、研究計画全体の変更はなく、予定期間内に終了可能である。
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今後の研究の推進方策 |
平成23年度に激甚災害のため実施できなかった山村部コホート追跡調査は本年度に延期したが、本年度無事に終了した。平成24年度に実施予定だった漁村コホート追跡調査を平成25年度に実施する予定であり、すでに準備が進行している。本研究の研究計画において、地域コホート全体の追跡調査は平成25年度に終了する予定だったので、研究計画全体の変更はなく、今後の推進についても支障はない。
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