研究課題
1.プロテアーゼ阻害剤、NS5A阻害剤治療反応性を規定するHCV変異体の解明NS5A阻害剤daclatasvir未投与のgenotype 1b HCV 110症例を対象とし、NS5A領域のdaclatasvir耐性変異をdeep sequencerを用いて解析し、0.1%以上の耐性変異の混在を検出した。その結果、NS5A耐性変異の中でもY93H変異は、34/110(30.9%)もの頻度で存在し、インターフェロン感受性を規定する宿主因子IL28B SNPと有意に関連があることを明らかとした。またプロテアーゼ阻害剤telaprevirを含む3剤併用療法を導入したgenotype1bHCV34症例を対象として、治療前後の血清を用いNS3領域のdeep sequenceを行い、治療前に一部の症例ではtelaprevir治療前から耐性変異HCVが存在するもののその頻度は低いことを明らかとした。一方、臨床的なtelaprevir耐性症例においてtelaprevir耐性変異HCVは、telaprevirを中止するとdominantなHCVは野生型に再び戻るものの、telaprevir耐性変異HCVはminor populationとして長期にわたり残存する場合があることを明らかとした。さらにプロテアーゼ阻害剤telaprevirを含む3剤併用療法におけるHCVゲノムの多様性は宿主因子IL28B SNPに有意に規定されることも明らかとした。2.肝癌遺伝子変異の超高感度検出東京医科歯科大学消化器内科との共同研究により、次世代シークエンス技術を用いた慢性肝炎、肝硬変組織における網羅的な癌遺伝子変異の高感度検出法の開発を行い、臨床検体を用いて解析を行った。すなわち肝癌50症例において50癌関連遺伝子2800変異部位にわたる網羅的な癌遺伝子変異の高感度検出を行ったところ、慢性肝炎から肝癌に至る過程でβカテニン変異が肝発癌において重要な役割を担っていることを明らかとした。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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