研究課題/領域番号 |
23390222
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
横山 彰仁 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (30191513)
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研究分担者 |
窪田 哲也 高知大学, 教育研究部医療学系, 准教授 (30274377)
池添 隆之 高知大学, 教育研究部医療学系, 講師 (80294833)
大西 広志 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (90553876)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 肺線維症 / 急性肺障害 / MUC1 / KL-6 |
研究概要 |
1.MUC1 上のセレクチンリガンドとなる糖鎖、特にシアリルルイスaの発現および制御機構の解明:分子機序を明らかにする目的でヒトMUC1のトランスジェニック(Tg)マウスについて、チップを用いた網羅的な発現解析により検討した。ワイルドマウスと比較して、いくつかの糖鎖の合成酵素の発現が亢進していた(carbohydrate sulfotransferase 15, fucosyltransferase 4など)が、シアリルルイスaなどの合成にかかわるmRNAは検出されなかった。 2.日欧の血清を用いてMUC1遺伝子多型(SNP)と正常血清KL-6値の関係(特定のSNPは発現の上昇と関連する)、およびDICにかかわるトロンボモジュリンの治療効果と種々の作用のメカニズムの一端を明らかにした。また、マウスにはKL-6が発現しないが、ヒトMUC1Tgマウスにおいて血清・気管支肺胞洗浄液(BALF)中にKL-6が発現している。本マウスを用いてブレオマイシン肺線維症モデル、LPSによる急性肺障害モデルを作成し、血清マーカーKL-6が本マウスの肺障害のマーカーとなりうることを証明し、またKL-6とサーファクタント蛋白の動態の差異を明らかにし、BBRCに報告した。 3.セレクチンリガンドを有するKL-6/MUC1 とDIC の因果関係の解明臨床検体の収集と解析: 引き続き、ARDS や特発性肺線維症(IPF)の急性増悪、ニューモシスティス肺炎、肺結核など種々の呼吸器疾患の血清あるいはBALFを収集している。 4.多施設共同前向き臨床研究:実施に向けて、県内の各急性期病院で、共同研究プロトコールを作成したが、SLAKそのものが特許取得ができないことが判明し、これに代わるマーカーの開発が急務となっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
多施設共同前向き臨床研究の実施が遅れている。共同研究に向けて、県内の各急性期病院で、共同研究プロトコールを作成しているが、研究予定のマーカーSLAKそのものが特許取得ができないことが判明したため、このまま施行することは避け、これに代わるマーカーの開発を行うこととした。このようなマーカーの開発が急務となっている。
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今後の研究の推進方策 |
①SLAKが特許取得困難であることから、CA19-9抗体を用いない、SLAKと同等以上のマーカーとしての能力をもつ測定系を探索する。SLX関連分子なども候補とする。 ②LPS点鼻投与量を増やした急性肺障害モデルあるいはシリカによる慢性肺線維症モデルを用いてSLAKの発現を検討する。その際、上記の新規測定系についても検討する。 ③ヒトMUC1Tgマウスにおいて、200種類程度存在する糖転移酵素のうち、セレクチンリガンド発現にかかわる可能性のあるmRNA発現を、網羅的な発現解析チップよりも感度の高いRT-PCR法を用いて検討する。
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