本研究において、申請者らはTIM-3を標的とした治療戦略を開発するうえで、その機能解明が重要であると考え、ヒト白血病幹細胞におけるTIM-3の機能解析を行った。TIM-3リガンドであるgalectin-9およびHMGB-1に注目し、TIM-3リガンドによる刺激後の白血病幹細胞の網羅的遺伝子発現変化を評価したところ、galectin-9が特徴的遺伝子発現変化をもたらすことを見いだした。さらに白血病細胞自身がgalectin-9を産生、分泌していることを明らかにした。また、その下流のシグナル経路の同定を行い、TIM-3の機能として自己複製能を含む幹細胞活性に関連していることを見いだした。
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