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2011 年度 実績報告書

HSV/HIV経皮感染初期の免疫機構の解明と侵入阻害法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23390282
研究機関山梨大学

研究代表者

島田 眞路  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (10114505)

研究分担者 川村 龍吉  山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (70262657)
原田 和俊  山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (20324197)
柴垣 直孝  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (40262662)
キーワードHSV / HIV / 経皮感染 / 自然免疫
研究概要

(目的)HSV、HIVによるKCからの抗菌ペプチド産生能;特に上皮細胞から産生されるαDefensin5/6, βDefensin1-4, LL-37 (cathelicidin)およびATPの細胞外放出について検討し、ランゲルハンス細胞(LC)のHIV感染への影響を検討する。
(方法)HIVおよびHSV-2を正常ヒト表皮角化細胞(NHEK)に12時間暴露後、抗菌ペプチドに対するreal-time PCRを行う。また、培養液中のATPを測定する。2.次に、monocyte-derived LC (mLC)を樹立した後、各種抗菌ペプチドをmLCに24時間暴露した後、HIVに2時間感染させ、7日後、HIV感染mLC数を定量する。3.さらに、手術で余剰となった皮膚を患者の同意のもと提供して頂き、表皮水疱蓋を抗菌ペプチド液に4時間暴露した後、HIVを2時間暴露し、3日後に表皮水疱蓋から遊走するLCのHIV感染率をFACSで定量する。
(結果)
1.HSVの曝露によりNHEKにCathelicidin、βDefensin1-3の発現増強が認められたが他の抗菌ペプチドの発現上昇は認められなかった。HIVをNHEKに曝露してもすべての抗菌ペプチドの発現に影響を与えなかった。HSV,HIVによって有意なATPの産生は認められなかった。
2.HIV曝露前に処理した抗菌ペプチドの中で、Cathelicidin(LL37)のみがmLCのHIV感染を有意に増加させた。
3.Cathelicidin(LL37)をHIV曝露前の表皮水疱蓋に処理すると、表皮内LCの有意な感染増強が観察された。
(意義)
これら1~3の結果より、HSVは表皮細胞にCathelicidin(LL37)、を誘導することによってHIVの生体内侵入を促進している可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

HSVの曝露によりNHEKにCathelicidinの発現増強が認められることや、Cathelicidin(LL37)がヒト表皮内LCのHIV感染を増加させることは、世界でも未だ報告がなく、全く新しい知見と考えられた。

今後の研究の推進方策

今後、これまで得られた知見をさらに科学的に証明するため、NHEKのLL37遺伝子発現をsiRNAを用い、て低下させ、その際のHSV曝露後のNHEK培養液がLCのHIV感染にどのように影響するかを検討する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考]

    • URL

      www.med.yamanashi.ac.jp/clinical/dermatol/Index.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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