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2012 年度 実績報告書

脳画像解析とCNV解析の融合による弧発性自閉症と家族性自閉症の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 23390288
研究機関浜松医科大学

研究代表者

中村 和彦  浜松医科大学, 医学部, 准教授 (80263911)

研究分担者 森 則夫  浜松医科大学, 医学部, 教授 (00174376)
鈴木 勝昭  浜松医科大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (00285040)
吉原 雄二郎  浜松医科大学, 医学部, 研究員 (00529464)
岩田 泰秀  浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (10285025)
辻井 正次  中京大学, 現代社会学部, 教授 (20257546)
尾内 康臣  浜松医科大学, 学内共同利用施設等, 教授 (40436978)
竹林 淳和  浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (50397428)
研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2014-03-31
キーワード自閉症 / CNV解析
研究概要

近年アレイCGHの導入によりCNVが注目されている。CNVにより疾患感受性が変化すると考えられている。自閉症患者では6-7%でCNVが見つかる。これはコントロールの1%程度と比べて有意に高い。複数の患者がいる遺伝傾向の強い家系では2-3%に対して、家族に一人しか患者がいない弧発例では7-10%と高く、弧発例の発症と強く関連していることが明らかになっている。平成24年度は日本人自閉症104家系に、CNV解析を行い家族性、弧発例を明らかにする。自閉症トリオサンプルのCNV解析を目的とし、より正確な検定ができ集団の構造化の影響を受けない家族内相関解析 (Transmission disequilibrium test:TDT) (父、母、本人のサンプル) を日本人の自閉症DNAサンプル104家系について、父、母、本人のCNV解析を行う。従来の方法よりPennCNV解析の信頼性が高いとのことで、この方法で解析を行った。
結果は、ASDのCNVの88.4%は両親由来であった。 deletion率はASDの方(42%)が両親より(父:33.9%, 母:28.6%)よりも高かった。 新規CNVのdeletionの率(74.5%)は継代したCNV(52.4%)よりも高かった。18個の新規CNVが同定できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

24年度以降の目標として自閉症トリオサンプルにおける画像データとCNVデータとの融合をあげ、自閉症トリオサンプルのPETやMRIの画像データとゲノムコピー数変異(CNV)を組み合わせることで弧発性自閉症と家族性自閉症の病態を解明することが目的である。24年度104トリオのCNV解析が終了したことで、自閉症の孤発性と家族性におけるCNVの特徴が明らかになった。今迄のPETのデータと遺伝子のデータを組み合わせることのできる状況になり、24年度までの研究目標は達成されている。

今後の研究の推進方策

自閉症家系104トリオの解析を行い、新規18個のCNVを同定した。まだ情報を公開していないが、興味深い遺伝子が浮かび上がっている。今後の研究はさらに遺伝子の解析を進めることで、自閉症関連遺伝子を同定し、そのデータを今迄積みあがった画像データと相互の解析をすることで自閉症の病態がさらに明らかになってくると考えている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Microglial activation in young adults with autism spectrum disorder.2013

    • 著者名/発表者名
      Suzuki K
    • 雑誌名

      JAMA Psychiatry

      巻: 70 ページ: 49-58

    • DOI

      10.1001/jamapsychiatry.2013.272.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Brain region-specific altered expression and association of mitochondria-related genes in autism.2012

    • 著者名/発表者名
      Anitha A
    • 雑誌名

      Mol Autism

      巻: 3 ページ: 12

    • DOI

      10.1186/2040-2392-3-12.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Elevated transcription factor specificity protein 1 in autistic brains alters the expression of autism candidate genes.2012

    • 著者名/発表者名
      Thanseem I
    • 雑誌名

      Biol Psychiatry

      巻: 71 ページ: 410-8

    • DOI

      10.1016/j.biopsych.2011.09.020. Epub 2011 Oct 26.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Vldlr overexpression causes hyperactivity in rats.2012

    • 著者名/発表者名
      Iwata K
    • 雑誌名

      Mol Autism

      巻: 3 ページ: 11

    • DOI

      10.1186/2040-2392-3-11.

    • 査読あり
  • [学会発表] Microglial activation in young adults with autism spectrum disorder.2012

    • 著者名/発表者名
      Nakamura K
    • 学会等名
      IMFAR
    • 発表場所
      Toronto
    • 年月日
      20120517-20120519

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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