研究分担者 |
森 則夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00174376)
鈴木 勝昭 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (00285040)
岩田 泰秀 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (10285025)
辻井 正次 中京大学, 現代社会学部, 教授 (20257546)
尾内 康臣 浜松医科大学, 学内共同利用施設等, 教授 (40436978)
竹林 淳和 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (50397428)
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研究概要 |
自閉症の孤発性発症群と家族性発症群に関してトリオ家族のCNV解析を行うことによって、自閉症の病態を明らかにし、新規の自閉症関連遺伝子を見つけることを目標とした。自閉症のトリオ203家系のうち191家系が孤発性、12家系が家族性であった。それらに対して、Affymetrix Genome-Wide Human SNP Nsp/Sty 6.0 microarray を用いてCNV解析を行った。3つの異なったアルゴリズム(PennCNV, Birdseye, Canary)を用いることで、filtering を行い、より正確なデータとした。全部で7305ヶ所のCNVが見つかった。その中の3728ヶ所が遺伝子に影響を与え、89.6%が両親からの継代であった。継代しない自閉症のみの新規のCNVは17ヶ所であった。この17ヶ所についてはサンガー法によってvalidationを行った。この17ヶ所の部位は、繰り返しが減っているもの、繰り返しが増えているものがあった。減っているものに対しては、神経発達や維持に関する様々な遺伝子が存在した。増えているものも同様に、神経発達や維持に関する様々な遺伝子が存在した。その中には今まで自閉症関連遺伝子であると報告されているSHNK3も含まれた。CNV解析により新規の自閉症関連遺伝子を何ヶ所かに見つけた。今後はそれらの新規関連遺伝子をより詳細に解析し、自閉症の病態メカニズムを明らかにしていきたい。
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