高次構造を形成しリン酸化部位に結合する人工合成RNAアプタマーを用いて、がん細胞の放射線感受性を制御する新しい放射線増感法を開発する。これまで、DNA-PKcsの自己リン酸化クラスターに結合するRNAアプタマーを、SELEX法を用いて合成・選択してきた。RNA分子を細胞に直接投与することで、一部に放射線感受性の増強が認められていた。本研究では、ウイルスベクターによる導入を検討し、がん細胞の放射線感受性をより高めるものの探索を試みた。またRNA工学を用いた遺伝子治療と、ライブセルイメージングによりDNA損傷と細胞周期を評価するシステムを構築し、新しいがん放射線治療法のイノベーションを目指す。
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