研究課題
昨年に続き、平成25年度も、京都大学からマイクロカプセル化されたhuman由来のiPS細胞の提供を受け、パーキンソン病モデルラットへ移植した。このiPS細胞は、長時間のドパミン放出が可能となるように、HumanのiPS細胞に対してドパミンニューロンへの分化誘導をかけたのち、マイクロカプセル化されている。ただし、HumanのiPS細胞を用いるのであれば、将来の臨床応用を考えたとき、カプセル化技術を用いる必然性は乏しく、シナプス形成の点でもsingle cellの状態でそのまま移植する方が好ましいといえる。また一方で、我々がもつカプセル化技術でこのマイクロカプセルを封入して移植すれば、万が一のadverse effectが生じた際もすみやかな摘出が可能になる。以上の理由から、昨年に引き続き、マイクロカプセル化されたものを分解したaggregateの状態のもの、さらにsingle cell化されたものを、パーキンソン病モデルラットに移植し、細胞の生着を確認することとした。しかし、いずれの方法においても、従来我々が行ってきた動物モデルへの幹細胞移植と比較して、満足がいくほどの細胞生着が確認できなかった。細胞移植の目的はcell-replacement therapyであることを考えると、パーキンソン病にて障害されたドパミン神経を良好なドパミン分泌が確認されている細胞塊で置換することが好ましいといえるが、一方で、良好な細胞生着の観点からは、分化誘導がなされていない未分化な状態のものを用いることが好ましい、もしくは移植時のストレスにドパミン分化されたiPS細胞が弱い可能性が考えられ、この点は臨床応用において克服すべき問題点と考えられた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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