研究課題/領域番号 |
23390372
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター(研究所) |
研究代表者 |
伊藤 和幸 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター(研究所), その他部局等, 研究員 (20301806)
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研究分担者 |
吉岡 潔子 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター(研究所), その他部局等, 研究員 (40342993)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 骨軟部腫瘍 / 分子標的治療 / 幹細胞 / 転移 |
研究概要 |
現在、既に倫理委員会で承認されているprotocolに従い、患者検体より現在までnude miceに移植可能な骨軟部腫瘍細胞株を10例樹立、さらに樹立をめざしている。樹立した細胞株には幹細胞性を有するものが多く、幹細胞に特異的に発現する遺伝子(Oct3/4, Nanog, SOX2, KLF4)、融合遺伝子(滑膜肉腫の場合SS18-SSX)等の腫瘍悪性化(浸潤・転移)に関与する研究を行っている。得られた結果より、骨軟部腫瘍幹細胞の標的として、最適な分子の絞り込みを行い、低分子、抗体、 siRNA-liposome等を用いた分子標的治療の開発を(製薬企業と共同で)行う。H23-24年度の研究結果より、血管新生因子(VEGF)がdriverとして機能し、標的分子として有効なことが判明。腫瘍細胞自身に対する機能を生物学的に明らかにすると共に、製薬企業とともに現在臨床に既に用いられている抗VEGFR抗体(Avastin)や低分子化合物(Pazopanib) を用いた動物実験を行っている。さらにVEGF以外にCXCL12-CXCR4のchemokine signalが3次元増殖に重要である事が判明し特異的阻害薬(AMD3100)を用いた動物実験を施行中。下記メンバーに阪大整形外科大学院生2名(田中、若松)を加えたチームで研究を遂行しており、定期的に毎月全体meetingを行っている。 連携研究者 吉川秀樹(大阪大学医学部整形外科教授)- 全体のまとめ、臨床応用、大学院生数名の派遣:研究協力者 笹川覚 (当部門研究員)- 生物学的な解析:中紀文(大阪大学医学部整形外科講師、当部門特別研究員)- 細胞株の樹立:城山晋(病院整形外科医長)-臨床情報、細胞株の樹立:荒木信人(病院整形外科部長)- 臨床情報、細胞株の樹立:上田孝文(大阪医療センター整形外科部長)- 臨床情報、細胞株の樹立
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
既に承認されて開始している倫理委員会のprotocolに従い、現在までnude miceに移植可能な骨軟部腫瘍細胞株を10例樹立しており、さらに樹立をめざす。樹立した細胞株には幹細胞性を有するものが多く、幹細胞に特異的に発現する遺伝子(Oct3/4, Nanog, SOX2, KLF4)、融合遺伝子(滑膜肉腫の場合SS18-SSX)、悪性化(浸潤・転移)に関与する標的分子として研究しているSSXの幹細胞性や分化に与える影響に関して、siRNA-basedのin vitro, in vivo の抑制実験を行い検討。H23-24年度の研究結果より、血管新生因子(VEGF)がdriverとして機能し、標的分子として有効なことが判明。腫瘍細胞自身に対する機能を生物学的に明らかにすると共に、製薬企業とともに現在臨床に既に用いられている抗VEGFR抗体(Avastin)や低分子化合物(Pazopanib) を用いた動物実験を行っている。さらにVEGF以外にCXCL12-CXCR4のchemokine signalが3次元増殖に重要である事が判明し特異的阻害薬(AMD3100)を用いた動物実験を施行中、前臨床として有効な結果が出ており、現在論文作成中である。下記メンバーに阪大整形外科大学院生2名(田中、若松)を加えたチームで研究を遂行しており、定期的に毎月全体meetingを行っている。 連携研究者 吉川秀樹(大阪大学医学部整形外科教授)- 全体のまとめ、臨床応用、大学院生数名の派遣:研究協力者 笹川覚 (当部門研究員)- 生物学的な解析:中紀文(大阪大学医学部整形外科講師、当部門特別研究員)- 細胞株の樹立:城山晋(病院整形外科医長)-臨床情報、細胞株の樹立:荒木信人(病院整形外科部長)- 臨床情報、細胞株の樹立:上田孝文(大阪医療センター整形外科部長)- 臨床情報、細胞株の樹立
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今後の研究の推進方策 |
既に承認されて開始している倫理委員会のprotocolに従い、現在までnude miceに移植可能な骨軟部腫瘍細胞株を10例樹立しており、さらに樹立をめざす。樹立した細胞株には幹細胞性を有するものが多く、幹細胞に特異的に発現する遺伝子(Oct3/4, Nanog, SOX2, KLF4)、融合遺伝子(滑膜肉腫の場合SS18-SSX)、悪性化(浸潤・転移)に関与する標的分子として研究しているSSXの幹細胞性や分化に与える影響に関して、siRNA-basedのin vitro, in vivo の抑制実験を行い検討。H23-24年度の研究結果より、血管新生因子(VEGF)がdriverとして機能し、標的分子として有効なことが判明。腫瘍細胞自身に対する機能を生物学的に明らかにすると共に、製薬企業とともに現在臨床に既に用いられている抗VEGFR抗体や低分子化合物(Pazopanib) を用いた動物実験を行っている。さらにVEGF以外にCXCL12-CXCR4のchemokine signalが3次元増殖に重要である事が判明し、特異的阻害薬を用いた動物実験を施行中。今後は、現在治療に用いられているifosmideとの併用実験や作用機序の生化学的解析を行う。研究は下記のメンバーに阪大整形外科大学院生2名(田中、若松)を加えたチームで研究を遂行、毎月1回全体のmeetingを開催している。 連携研究者 吉川秀樹(大阪大学医学部整形外科教授)- 全体のまとめ、臨床応用、大学院生数名の派遣:研究協力者 笹川覚 (当部門研究員)- 生物学的な解析:中紀文(大阪大学医学部整形外科講師、当部門特別研究員)- 細胞株の樹立:城山晋(病院整形外科医長)-臨床情報、細胞株の樹立:荒木信人(病院整形外科部長)- 臨床情報、細胞株の樹立:上田孝文(大阪医療センター整形外科部長)- 臨床情報、細胞株の樹立
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