研究課題
既に倫理委員会で承認されているprotocolに従い、患者検体より現在までにnude miceに移植可能な骨軟部腫瘍細胞株を11例樹立、樹立した細胞株には幹細胞性を有するものが多く、幹細胞に特異的に発現する遺伝子(Oct3/4, Nanog,SOX2, KLF4)、融合遺伝子(滑膜肉腫の場合SS18-SSX)等の腫瘍悪性化(浸潤・転移)に関与する研究を行っている。H23-25年度の研究結果より、血管新生因子(VEGF)がdriverとして機能し、標的分子として有効なことが判明。腫瘍細胞自身に対する機能を生物学的に明らかにすると共に、製薬企業とともに現在臨床に既に用いられている抗VEGFR抗体(Avastin)や低分子化合物(Pazopanib) を用いた動物実験を行っている。さらにVEGF以外にCXCL12-CXCR4のchemokine signalが3次元増殖に重要である事が判明し特異的阻害薬(AMD3100)を用いた動物実験を施行し両者の併用が非常に効果的な肉腫増殖抑制作用を有する事を見いだした。研究成果は、米国癌学会、国際骨軟部腫瘍学会等で発表すると共に、論文を投稿、現在revise中である。下記メンバーに阪大整形外科大学院生2名(田中、若松)を加えたチームで研究を遂行しており、定期的に毎月全体meetingを行っている。連携研究者 吉川秀樹(大阪大学医学部整形外科教授)- 全体のまとめ、臨床応用、大学院生数名の派遣:研究協力者 笹川覚 (当部門研究員)- 生物学的な解析:中紀文(大阪大学医学部整形外科講師、当部門特別研究員)- 細胞株の樹立:城山晋(病院整形外科副部長)-臨床情報、細胞株の樹立:荒木信人(病院整形外科部長)- 臨床情報、細胞株の樹立:上田孝文(大阪医療センター整形外科部長)- 臨床情報、細胞株の樹立
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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International Journal of Oncology
巻: 44 ページ: 412-426
10.3892/ijo.2013.2194
Cancer Letter
巻: 347(1) ページ: 114-122
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http://www.mc.pref.osaka.jp/omc2/category/biology.html