研究課題/領域番号 |
23390384
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
三木 恒治 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (10243239)
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研究分担者 |
河内 明宏 京都府立医科大学, 医学研究科, 准教授 (90240952)
三神 一哉 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (10291585)
中村 晃和 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (10381964)
本郷 文弥 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (80291798)
上田 崇 京都府立医科大学, 医学研究科, 専攻医 (50601598)
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キーワード | AR / ZNF288 / 精巣腫瘍 / 抗体精製 / HDAC2 / Sin3A |
研究概要 |
アンドロゲンレセプター(AR)の転写抑制メカニズムを解明する目的でZNF288結合因子複合体の取得を抗体精製によって試みた。具体的には精巣腫瘍細胞(NEC8細胞)を大量培養し、NEC8細胞核抽出液を用いて抗ZNF288抗体による抗体精製を行った。NEC8細胞核抽出液と抗ZNF288抗体をコンタクトして得られた蛋白質をSDS-PAGEに展開し、銀染色を行いZnf288と結合する蛋白質の存在を確認した。そして得られた蛋白質のバンドは個別に切り出したのちトリプシン消化を行い、最終的にMALDI TOF-MS分析にかけることで蛋白質を同定を試みた。しかし何度か試みるも結合因子の取得には至らなかったため、精製方法を変更した。293F細胞でFlag-ZNF288安定細胞株を作成し、FlagレジンよるIP産物を同様にSDS-PAGEに展開し、結合因子の取得を試みた。その結果DNMT3Bに加え、HDAC2、Sin3Aを新規結合因子として同定した。さらにZNF288を含む複合体をグリセロールデンシティグラジエント(GDG)を用いて分画後にウェスタンブロットを行い、それらが複合体を形成していることを確認した。HDACアッセイ、メチル化アッセイの結果からFlag-ZNF288のIP産物にはHDAC活性、メチル化活性が存在することから、ZNF288転写抑制因子複合体はHDAC2、DNMT3Bのリクルートを介してARの転写を抑制することが判明した。またウェスタンブロットによりNEC8細胞においてもZNF288はHDAC2、DNMT3Bと結合することが判明した。以上からZNF288の過剰発現はHDAC2、DNMT3Bのリクルートを介してARの転写を抑制し、精巣腫瘍の発生につながる可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
生化学的手法により新規結合因子を取得できたため
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今後の研究の推進方策 |
(今後の推進方策)in vitroでの精巣腫瘍発生モデルの構築を目的とし、ヒト精細胞培養系の構築を試みる (研究計画の変更点)海外雑誌Proceedings of the National Academy of Sciencesに投稿し、マウスでの実験の必要性、アンドロゲンの標的遺伝子探索の必要性を指摘されたため上記の実験と同時進行で行う
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