研究課題
基盤研究(B)
子宮内膜症は再生産年齢の約10%に発症し、QOLを障害する。主病巣は卵巣と骨盤内の腹膜であり、治療はホルモン療法を主体とし、腹腔鏡を用いた外科的治療も行われている。抗腫瘍薬の研究・開発分野では、細胞表面特異的マーカーが同定され抗腫瘍薬剤を悪性腫瘍へ運搬する方法(DDS:Drug Delivery System)が開発されている。近年、われわれのグループが子宮内膜症細胞表面に特異的に結合するアミノ酸9個のペプチド: Z13をPeptide Displaying Phage Technologyを駆使して同定した(米国・日本特許出願 2008)。このペプチドに細胞障害性薬剤を結合させて、子宮内膜症に対する新規DDS型分子標的治療薬の実用化を目ざし研究・開発を進めている。これまでの検討より、z13を用いて、細胞障害性の薬剤を子宮内膜症へ効率的に送り込むDDSが開発可能である。そこで、ミトコンドリア膜を破壊しアポトーシスを誘導する[KLAKLAK]2とz13を結合して[KLAKLAK]2-z13を作製した。しかしながら、[KLAKLAK]2-z13はエンドソームに局在し、ミトコンドリアに達せず子宮内膜細胞に傷害を与えなかった。解決策として、酸性条件でエンドソームの膜を不安定にするヒスチジン(H)を用いた[HLAHLAH]2-z13を新規に合成した。本年度では、[KLAKLAK]2-z13と新規に合成した[HLAHLAH]2-z13を子宮内膜細胞の培地に添加するとアポトーシスを誘導することを確認し、至適投与量の条件検討を培養細胞で行った。さらにTexas Biomedical Research Instituteに於いて子宮内膜症のヒヒに新規の組合せである2剤[KLAKLAK]2-z13と[HLAHLAH]2-z13を腹腔鏡下に投与し、薬剤の効果をin vivoで確認した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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