研究課題
遺伝子改変マウスを用いた実験、サプリメント等食餌療法の効果を調べる実験、蝸牛培養におけるミトコンドリア機能評価を行った。解析は、ABR(聴覚機能解析)、光顕・免疫染色による組織観察、Extracellular Flux Analyzer(FFA) による酸素消費速度や細胞外酸性化速度測定等を用いた。Glutathione Reductase のノックアウトマウスを通常食摂取群と2カ月齢からのカロリー摂取制限群に分けて飼育した結果、2カ月齢では野生型、KOマウス群にABR閾値の差や組織の差は無く、カロリー制限による老人性難聴の抑制効果は野生型でのみ認められ、その結果を組織的にも確認した。このことはGlutathione reductaseの老人性難聴抑制における重要な役割を示唆しており、現在DNAマイクロアレイにより、関係するシグナル系の動きにつきる解析中である。Manganese SODのヘテロマウスを用いてMnSODの減少が老人性難聴を悪化するか検討した結果、15ヶ月齢ではヘテロマウスは野生型より蝸牛内の8-hydroxydeoxyguanosineの発現が増加していたが、蝸牛内4-hydroxynonenal発現、ABR閾値、組織変性には両群で明らかな差はなく、MnSOD半減によって蝸牛内酸化ストレスは軽度上昇するものの老人性難聴は進行しないことが判明した。蝸牛のミトコンドリア機能測定はpilot studyとしてSCC9細胞株を用い、レチノイン酸投与によるミトコンドリア機能障害の測定がEFA により正確にできることを確認した。蝸牛培養細胞を用いた解析は全細胞では可能であり、有毛細胞sortingのため、有毛細胞をGFPでマーキングする手法を試みている。また蝸牛培養組織全体を蛍光顕微鏡下で観察して解析する手法も試みており、安定はしないが少しづつ結果が出ている。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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