研究課題/領域番号 |
23390400
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
村田 敏規 信州大学, 医学部, 教授 (50253406)
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研究分担者 |
石橋 達朗 九州大学, 医学系研究科, 教授 (30150428)
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キーワード | 糖尿病 / 糖尿病網膜症 / 黄斑浮腫 / アドレノメデュリン / ノックアウトマウス / RAMP-2 / タイトジャンクション / 基底膜 |
研究概要 |
アドレノメデュリンは循環器疾愚と循環のホメオスタシスに重要な役割を果たしている。アドレノメデュリン・レセプターはreceptor activity-modifying protein 2 or 3 (RAMP2, -3)とGPC Rcalcitonin receptor-like likeからなる。我々はRAMP-2がアドレノメデュリンの作用の発現に鍵となる物質であると考え、RAMP-2ノックアウトマウスを作成した。 RAMP2の-/-マウスは胎児の間に血管系の脆弱性により重篤な浮腫と出血をきたして死亡する。血管内皮細胞は高度に変形して基底膜から剥離していた。これらの血管内皮細胞の培養細胞では、タイトジャンクションや基底膜の構成成分の産生も低下しており、重篤な浮腫の原因であると考えていた。 RAMP2の+/-マウスは出生して成長し成人にいたるが、血管透過性亢進と、不十分な血管新生がみられた。 これらの結果から、RAMP-2はアドレノメデュリンの作用の発現に鍵となる物質で、血管の新生と、血管の構造の完成において重要な物質であることが明らかになった。 従来明らかとしてきた上記結果に併せて、 網膜浮腫を発症するRAMP-2ノックアウトマウスにおいて、Bruch's膜の形成不全が存在することが明らかとなった。これは、網膜浮腫が目立つ眼球を電子顕微鏡的に観察することで明らかとなった。この結果の一部は、The fourth global Chinese Ophthalmic Conferenceの、シンポジウムで報告している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
浮腫の発症率がやや低く、胎生期に死亡してしまう同モデルであるが、多数のマウスを検討することで安定して研究を行えるようになってきた。
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今後の研究の推進方策 |
ホモのノックアウトマウスは胎生期に死亡するが、この死亡する直前の時期になって全身の浮腫が発症する。胎生期に死亡してしまうため全ての実験研究は、胎児が死亡する直前に検討を行う。現在浮腫の発現率がまだ低く、研究に必要なマウスを確保することに時間を取られている。発生率の低さは、実験を繰り返して数を繰り返すことで克服する予定であるが、マンパワーの不足が現在計画の進行のボトルネックとなっている。今後さらに大学院生や、臨床医にも研究の協力を仰ぐ予定である。
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