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2011 年度 実績報告書

3次元蛍光イメージングによる骨細胞機能ダイナミズムの可視化と骨の生理・病態解析

研究課題

研究課題/領域番号 23390417
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

飯村 忠浩  東京医科歯科大学, 歯と骨のGCOE拠点, GCOE拠点形成特任教員 (20282775)

キーワード骨細胞 / 蛍光イメージング / 形態計測 / 骨代謝
研究概要

(研究目的)骨細胞は骨組織中に最も多量に存在し、骨への物理的刺激の受容細胞として応答し、骨芽細胞や破骨細胞の機能を調節しながら骨代謝を調節している。また、FGF23を分泌し血中リン濃度の調節にも関わっている。しかしながら、骨細胞は石灰化した骨基質中に囲まれているため、その機能変化を定量的に解析するのは困難である。本研究では、骨組織そのものを3次元蛍光イメージング法にて観察(3次元in situ蛍光イメージング)し、骨細胞の機能変化を定量的に解析する方法を発展させる。骨細胞・細胞突起・細胞内小器官の大きさや数の変化、および機能分子の発現・分布パターンの変化を網羅的イメージングと微細計測による定量を行い、骨細胞を中心とした新たな調節機構を解明し、骨の生理・病態解析の新規基盤を確立する。
(本年度の研究実績)
蛍光3次元イメージングによる骨細胞および骨細胞ネットワークのより詳細な定量的形態計測法を確立し、頭頂骨と脛骨の骨細胞およびそのネットワークには微細構造と網羅性に明らかな差異があることが判明した。これらの差異は生理学的な負荷の違いに適応した結果であり、機械的刺激に対する異なる感受性や細胞間ネットワークの総体的な機能の相違を反映していると考えられた。本研究によるアプローチをさらに発展させることで、骨の機械的感度と代謝に関わる生理や病態、系統発生学的なメカニズムに新たな知見をもたらす可能性があると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

骨細胞の形態および細胞突起ネットワークを3次元蛍光イメージングで定量化する方法を確立し論文として出版した(Himeno et al. BBRC 2012)。また、他の機能分子の3次元蛍光解析に関しても現在論文投稿中であり、実験計画は概ね順調であると思われる。

今後の研究の推進方策

今後は、実験計画で記述した、骨細胞由来の機能分子の分布に関するより機能的な3次元イメージングと定量法を推進していく。技術的にはほぼ確立しているが、統計解析・シュミレーションによる機能予測などを可能な限り発展させる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] structural differences in the osteocyte network between the calvaria and long bone revealed by three-dimensional fluorescence morphometry, possibly reflecting distinct mechano-adaptations and sensitivities2012

    • 著者名/発表者名
      Himeno-Ando A, Izumi Y, Yamaguchi A, limura T
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun

      巻: 417 ページ: 765-770

    • DOI

      doi:10.1016/j.bbrc.2011.12.031

    • 査読あり
  • [学会発表] Multi-dimensional fluorescence imaging approaches for embryonic development and bone biology2011

    • 著者名/発表者名
      Tadahiro Iimura
    • 学会等名
      8th Meeting of Bone Biology Forum
    • 発表場所
      Fuji Insitute of Education and Training, Susono, Shizuoka
    • 年月日
      2011-08-20

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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