研究課題/領域番号 |
23390421
|
研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
斎藤 一郎 鶴見大学, 歯学部, 教授 (60147634)
|
研究分担者 |
美島 健二 昭和大学, 歯学部, 教授 (50275343)
井上 裕子 日本薬科大学, 薬学部, 准教授 (50367306)
梁 洪淵 鶴見大学, 歯学部, 講師 (10298268)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
キーワード | カロリー制限 / 唾液分泌 |
研究概要 |
昨年度までに行ったDNAマイクロアレイのGO解析でL-serin生合成プロセス、セリンファミリーアミノ酸生合成プロセス、L-serin代謝プロセス関連遺伝子の発現増強が認められたことをうけ、C57BL/6マウスにセリン含有食餌を自由摂取させ、唾液分泌量の変動を検討した。対照として普通食餌、アラニン含有食餌を投与した。その結果、投与開始三週間までは、普通食、アラニン食と比べて唾液分泌量は増加傾向が認められた。さらに、唾液分泌障害に対するセリンの作用を検討する目的で、唾液腺に放射線照射を施したマウスを用いて同様の検討を行った。その結果、放射線照射前はセリン投与群で唾液分泌増強傾向が認められたが、放射線照射後には普通食、アラニン食と同程度の唾液分泌を認めた。これらのことから、セリンは通常状態では唾液分泌に何らかの影響を与えるが、酸化ストレスなどによる唾液分泌減少に対しては、奏功しない可能性が考えられた。 さらに、カロリー制限によるミトコンドリアの数、あるいは変異の頻度への影響を検討した。マウスの唾液腺から抽出したDNAについて、ミトコンドリア特異的な遺伝子mtCOXに対するプライマーを用いてreal-time PCR法によりミトコンドリアの数を確認した。その結果、予想に反して自由摂取群に比べ、カロリー制限群でミトコンドリア数は減少している傾向が認められた。次にミトコンドリアの変異の程度を調べたところ、自由摂取群に対してカロリー制限群では変異の程度が低く、その頻度は7週齢のyoungマウスと同程度であった。また、ATP産生能についても検討を行ったが、カロリー制限群では、ミトコンドリア当たりのATP産生能は増加していることが確認できた。これらのことから、カロリー制限により、加齢に伴うミトコンドリアの変異が抑制あるいは修復され、唾液分泌能に影響を与えた可能性が推測できた。
|
現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|