研究課題
一日の各時刻ポイントにおいて、マウスの血圧と心拍数を経時的に測定することにより、DEC1ノックアウトマウスでは昼でも夜でも血圧が低下すること、また血管系および心臓でのNa/K-ATPase beta subunitの発現レベルが血圧とは逆位相の概日リズムを示すことを明らかにした。しかし心拍数の概日リズムはDEC1ノックアウトマウスでも野生型マウスと同等であった。つまり、DEC1は心拍数に影響することなく血圧の概日リズムに影響することが判明した。またClock変異マウスでは、昼においてのみ血圧が上昇し、一方で心拍数は昼でも夜でも低下した。CLOCKは心拍数にも影響する点でDEC1の影響と異なっていた。さらにCLOCKは昼にのみ血圧に影響する点でも、昼夜ともに影響するDEC1とは異なっていた。次に他の時計遺伝子に及ぼすDEC1ノックアウトとClock変異の影響を検討した。DEC1ノックアウトマウスの腎臓、大動脈、心臓では、Dec1 mRNAは検出されず、かつそのプロモータ領域にE-boxを有するDec2とPer1遺伝子の発現が上昇した。しかし、E’-boxを有するもののE-box不含有のCry1とPer2の遺伝子発現には影響しなかった。すなわちDEC1ノックアウトマウスでは、他の時計遺伝子に対する影響は限定的であった。一方、Clock変異マウスでは、Dec1、Dec2、Per1、Per2、Cry1の遺伝子発現がすべて低下して、これらの概日リズムも失われた。すなわちClock変異マウスでは、他の時計遺伝子にも大きな影響があるため、その血圧への作用は複数の機構を介することが判明した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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