研究課題
NF-κB inducing kinase(NIK)遺伝子に不活型変異をもつaly/alyマウスは、NF-κB2のp100からp52へのプロセシングが阻害され、破骨細胞形成が抑制される。一方、p100とp52の存在しないNF-κB2遺伝子欠損マウス(NF-κB2 KO)では野生型と同程度の破骨細胞が存在することからp100が破骨細胞形成に重要な役割をしていることが考えられる。そこで破骨細胞分化におけるp100とRelBの細胞役割について検討した。野生型、aly/alyおよび NF-κB2 KOマウス由来の破骨細胞前駆細胞をRANKLで刺激するとaly/aly由来の細胞ではp100のプロセシングとRelBの核移行が見られなかったが、NF-κB2マウス由来の細胞では、RelBの早期の核移行が見られた。aly/aly由来の細胞にRelBを過剰発現したところ、p100のプロセシングが回復し破骨細胞形成の抑制も解除された。NF-κB2マウス由来の細胞にプロセシンされないp100の変異体を過剰発現すると破骨細胞形成が抑制され、さらにRelBを過剰発現させても抑制効果は回復しなかった。以上より、破骨細胞分化にはNF-κB2のp100からp52のプロセシングと、RelBの核移行が重要であることが示唆された。
2: おおむね順調に進展している
NF-κBの非古典的経路に関わる複数の分子の遺伝子欠損マウスの交配と解析のペースを考慮すると、概ね順調に進展していると思われる。
来年度は論文にまとめて発表する予定である。
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