研究課題
基盤研究(B)
損傷した末梢神経の治癒は損傷局所の様々な因子により影響される。その一つの機序として神経損傷は線維芽細胞を刺激して神経栄養因子BDNFを放出し、切断後24時間で最高量となりその後減少することが確かめられた。このBDNFを不活化すると神経突起はその伸長が抑制され軸索の再結合が抑制された。末梢感覚は触覚において回復が抑制されることが認められ、神経切断による痛覚過敏も抑制された。神経切断局所には神経再生の阻害因子であるセマフォリン3Aの存在が認められた。以上の結果は末梢神経の再生は切断局所におけるBDNFやセマフォリン3Aなどが、それぞれ回復促進または再生阻害などに影響していることを示唆している。
歯科麻酔学