研究課題/領域番号 |
23390478
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山田 聡 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40359849)
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研究分担者 |
北村 正博 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (10243247)
齋藤 正寛 東京理科大学, 基礎工学部, 准教授 (40215562)
村上 伸也 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (70239490)
柳田 学 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (80379081)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 歯周病 / インフラマソーム |
研究概要 |
1)マウスモデルにおける歯根膜関連ECM分子-インフラマソーム相互作用の解析 a)歯周炎モデルにおける歯根膜関連ECM分子-インフラマソーム相互作用解析:マウスの上顎臼歯に絹糸を結紮することで実験的歯周炎を惹起した。同モデルを経日的に解析することで、炎症性細胞が浸潤し、歯槽骨吸収が誘導されることが明らかとなった。さらに、同過程において、インフラマソーム構成分子ASCおよびCASP1のタンパク発現が誘導されることを見出した。現在、歯根膜関連ECM分子の中でも特に発現特異性が高いPLAP-1分子に着目し、PLAP-1遺伝子改変マウスにおいて実験的歯周炎モデルを惹起させた場合の歯周組織の炎症および歯槽骨吸収の病理組織解析を進めている。 b)老化モデルにおける歯根膜関連ECM分子-インフラマソーム相互作用解析:若年(4週齢)、成年(8週齢)、老年(1年齢)のPLAP-1ノックアウトマウスにおける歯周組織、骨組織などを野生型マウスと比較検討することにより、老化過程におけるPLAP-1分子の機能、およびインフラマソームとの相互作用を解析した。その結果、PLAP-1ノックアウトマウスにおいて骨粗鬆症を示唆する表現型が見出され、現在、詳細な解析を行っている。 2)in vitro歯周炎モデルにおける歯根膜関連ECM分子-インフラマソーム相互作用の解析:P.g.由来LPSあるいは各種炎症性サイトカインで歯周組織構成細胞を刺激することによるin vitro歯周炎モデルにおいて、PLAP-1リコンビナントタンパクによる刺激した場合のインフラマソーム複合体の発現変化、細胞機能変化を解析した結果、PLAP-1分子がTLRを介して炎症反応を制御している可能性が見出された。さらに、歯根膜には鉄貯蔵タンパクFerritinが高発現しており、歯根膜細胞機能を制御していることを見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
in vivoおよびin vitroにおける解析モデルの構築が進展しており、当初の計画通り、おおむね順調に進んでいると考える。
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今後の研究の推進方策 |
再現性および定量性に優れた遺伝子改変マウスを用いた疾患病態モデルの確立を進めていきたい。
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