研究課題/領域番号 |
23390486
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
森 淑江 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (90150846)
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研究分担者 |
宮越 幸代 長野県看護大学, 看護学部, 准教授 (00269565)
坂本 雅昭 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (10187049)
中澤 理恵 群馬大学, 保健学研究科, 助教 (40455952)
辻村 弘美 群馬大学, 保健学研究科, 講師 (70375541)
RAJASEKERA Jay 国際大学, その他の研究科, 教授 (80235788)
佐藤 育美 横浜市立大学, 医学部, 助教 (30567681)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 看護 / リハビリテーション / 遠隔教育 / 途上国 / 国際研究者交流 / スリランカ / モンゴル / ニカラグア |
研究概要 |
H24年度はニカラグア国立自治大学マナグア校を2回訪問し、共同研究者となる教員と遠隔教育の内容について協議し、IT環境について確認した。スリランカおよびモンゴルの大学と同様に日常生活援助技術として、遠隔教育の手法でわかりやすいと考えられる患者移動の技術と褥瘡ケアの技術が抽出された。学内の情報処理室にPOLYCOMのシステムが導入され、各学部で使用可能なことを確認し、テレビ会議システムを利用して日本(群馬大学)との試験接続を行い、良好な状態で遠隔教育に使用可能であることが確認できた。同大学からの研究許可を得て、群馬大学の疫学倫理審査の追加申請を行い研究実施の承認を得た。 抽出された各日常生活援助技術について、チェックリストを英語、スペイン語、モンゴル語で作成した。映像の評価についての評価票も同様に作成した。一部技術については専用のサーバーにアップロードし、関係者がいつでも閲覧できるようにした。 ペラデニヤ大学(スリランカ)及びモンゴル健康科学大学に対しては、テレビ会議システムが日常的に使いにくい環境であることが明らかとなり、インターネットを利用したビデオ電話を用いた遠隔教育を行えるように研究計画を修正した。 ニカラグアに対してテレビ会議システムを使用しての遠隔教育を試みたが、ニカラグア国のITインフラが不安定で接続できない状態であったため、ビデオ電話に切り替えて実施した。3か国に対する遠隔教育の試みで、通常の授業と映像を送っての授業上の留意点が明らかとなった。 3か国の大学に対してそれぞれ教員及び学生合計約50名を対象として遠隔教育を実施し、評価票の分析から、教育方法としての有効性が示唆された。 また、リハビリテーションの技術を抽出し、遠隔教育の学習用教材を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
3か国に対して実際に遠隔教育を行い、効果測定しており、内容としてはほぼ計画通りに進行している。 しかし、ITインフラの整備状況が各共同研究者の理解不足により申告と異なる部分が現地調査で明らかとなり、遠隔教育で用いる機材と行える内容が当初計画と違ってきたため、計画を修正した。 また、モンゴルについては担当していた研究分担者が途中で辞退し、言語上の制約もあり、開始がずれこんだことにより、年度内に遠隔教育のすべての項目が行えなかった。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度に実施した日常生活援助技術を内容とした遠隔教育に関する評価結果を詳細に分析するとともに、3か国に対して引き続き遠隔教育を実施し、評価結果を分析する。e-learningの学習教材を作成して、専用のサーバーに保存し、学習効果促進の補助材料とする。途上国に対する遠隔教育実施方法や手法の特徴等についての分析をまとめる。3か国に対する現地調査を行い、遠隔教育としてこれまでの実施実績から、適した教育内容、実施上の問題点、留意点を明らかにする。 モンゴルに対してはリハビリテーション技術の各項目の評価票を作成するとともに、遠隔教育を実施して効果測定を行う。 研究成果を国際看護師協会4年毎大会、アジア理学療法連盟学会等で発表するとともに、論文を作成し、国際協力関係者による実用化を図る。
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