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2011 年度 実績報告書

色彩を活用した食環境モデルの構築と有効性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 23390490
研究種目

基盤研究(B)

研究分野 基礎看護学
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

齋藤 やよい  東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (40242200)

研究分担者 大黒 理恵  東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助教 (70510345)
佐々木 晶世  東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助教 (90538018)
キーワード環境看護学 / 食環境 / 看護技術 / 色彩解析
研究概要

研究目的を達成するために3つの実施計画を立案し、以下の成果を得た。
1.日本における食環境の実態調査と色彩解析
Web上に公開された飲食店108のホームページにある食環境を色彩解析ソフトFeelimage Analyzerによって解析した。食材を除く、壁、テーブル、食器、テーブルクロス等の使用頻度の高い基本色を調査し、頻度の高い系統順に白、赤、黄、緑、黒があり、食欲を増進すると言われる暖色系の使用が多かった。色の比率は日本料理、中華料理、イタリアン等料理のジャンル別に差異があり、日本料理には黒、中華料理は赤が特徴であった。特に黒は日本でのみ食器の色として用いられていた。
2.食環境の実態調査と色彩解析の国際比較
研究協力者が収集した食環境を写したパンフレットや実際の映像等の色彩解析を上記1と同様の方法で行った。中国38、米国89の映像より、中国は赤、黄の比率が有意に高く、米国では白、赤、緑の比率が高かったが有意な特徴はなかった。いずれもテーブルクロスを含む食卓に黒を用いることはなかった。
3.療養の場における食環境の実態調査と色彩解析
日本の老人保健施設4、病院2のラウンジおよび食堂、ベッド上で食事をする入所者または患者のベッド周りの食環境を写真撮影し、上記1と同様の方法で色彩解析を行った。画像は、食材、食器、食卓、テーブル、その他の背景に区分し、すべての画像の面積比率を同一にして集計し、上記1および2と療養の場の色種類(量)で比較すると、療養の場は日常または飲食店の20~40%の種類しか観察されず、統一化された食器や単色の壁、置かれた物品の少なさが影響していた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

3つの計画のうち2つは当初の計画以上に進展した。しかし、家庭での療養環境を画像化する1つの計画は、個人の同意を得にくく、個人宅での実施が難しいため、計画を変更して研究協力の得られた老人保健施設において予定数のデータを収集した。

今後の研究の推進方策

計画した食環境の国際比較について、web上の画像による色解析が有効であったため、対象の国を増やす予定である。
療養環境の色彩環境はどの施設でも色種類に乏しく、有効な食環境色を判断することが困難であった。そのため色彩種類を増やす工夫として、色操作の可能な絵画の活用を検討している。また、24年度に予定している家庭での食環境色彩分析および注目点の解析については、個人宅での同意を得にくいため、高齢者福祉施設やグループホームなどに変更する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Effects of Colors on taste Threshold and Feelings in Meal Environment2011

    • 著者名/発表者名
      劉書函、佐々木晶世、大黒理恵、齋藤やよい
    • 学会等名
      World Congress on Psychosomatic Medicine心身医学会
    • 発表場所
      National Museum of Korea,韓国ソウル
    • 年月日
      2011-08-26
  • [備考]

    • URL

      http://www.tmd.ac.jp/gradh/fnls/index.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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