研究課題/領域番号 |
23390502
|
研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
大石 ふみ子 愛知医科大学, 看護学部, 教授 (10276876)
|
研究分担者 |
葉山 有香 同志社女子大学, 看護学部, 講師 (30438238)
森本 悦子 関東学院大学, 看護学部, 准教授 (60305670)
片岡 純 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (70259307)
水野 道代 筑波大学, 医学医療系, 教授 (70287051)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | がん看護 / 頭頸部がん / 放射線療法 / 晩期有害事象 |
研究実績の概要 |
平成26年度において、放射線療法を受ける頭頸部がん患者の晩期有害事象について、治療前~治療後にかけての開口範囲測定調査を開始した。調査内容は、①自動的開口範囲、②咀嚼力、③開口に関する自覚症状や生活状況、④QOL(頭頸部放射線治療用QOL-RT/H&N日本語版2002、日本放射線腫瘍学会)である。調査時期は、治療開始前~治療終了後1年に渡って継続的に行うことを予定しており、平成27年度も継続して対象者を確保し、データ収集を継続する予定である。また、対象者については、頭頸部がんにて放射線治療を行う、と定義していたが、放射線照射範囲から、特に開口に関連する組織への影響が大きいと考えられる中咽頭がんに対象を絞り、今後の調査を継続することとした。対象者が絞られるため、調査施設を増やし、対象者の確保を行うことを計画している。 平成26年度においては、開口障害の予防と言う視点からの看護の関わりを調査するため、米国オハイオ州ケースウェスタンユニバーシティ内がんセンターへでの治療前後における関わりについて、実状を知るための研修を行った。我が国において、頭頸部放射線療養有害事象を予防するための系統的リハビリテーションはほとんど臨床的に実施されて折らず、開口範囲についても治療前に測定し比較することは行われていない。米国においては、専門的教育を受けたナースプラクティショナーが治療終了後外来で継続的に患者に関わり、食事、会話など項目立ててアセスメントを行っていることが明らかになった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
放射線療法を受ける頭頸部がん患者、と言うことでタイトル通りの対象での調査を進めていたところ、頭頸部がんというくくりでは照射範囲の差が大きく、焦点である開口範囲への影響も的確に測定できないことが明確になった。そのため、対象を中咽頭がんに絞り、継続している。対象疾患を絞った調査となるため、十分な対象者の確保のためのリクルートを、延長して継続する予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
平成26年度からは、治療開始前から終了後、という研究の焦点である晩期有害事象の実態を明らかにするための調査を開始している。 今後はこの調査を継続し、症例を十分に確保し、果たして頭頸部がん(中咽頭がん)放射線療法の晩期有害事象がどのように患者の生活、QOLに影響しているかを明らかにし、それに影響する要因を分析していく予定である。
|