研究分担者 |
市原 多香子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (10274268)
南川 貴子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20314883)
桑村 由美 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90284322)
近藤 裕子 広島国際大学, 看護学部, 教授 (30205562)
南 妙子 香川大学, 医学部, 准教授 (60229763)
|
研究概要 |
脳卒中は,死亡率こそ減少したものの毎年250万人程度が新たに脳卒中に罹患し,より深刻な後遺症をきたしいわゆる「寝たきり」状態となる割合は依然として高く(25%),脳卒中発症後廃用症候群を予防することは重要な問題である。本研究の目的は,脳卒中運動麻痺患者に対して、発症急性期から慢性期まで一貫して、看護師が効率よく廃用症候群の予防を日常生活活動の中で患者に過大な負担をかけずかつ効率よくできる廃用症候群の予防のプログラムを開発し、さらにその信頼性と妥当性の検証を行うことを目的としている。平成23年度は,廃用症候群予防のための脳卒中リハビリテーション方法,看護での貢献等の文献収集について,国内・海外を含めて幅広く実施し,脳卒中急性期に必要なリハビリテーション方法,リハビリテーションを阻害する要因,測定する調査内容や方法について事前調査や文献をもとに検討を重ねることと,徳島大学病院での実施プログラムの適合のさせ方を検討することを目的としていた.その結果,脳卒中患者に対する廃用症候群予防のため急性期の日常生活活動評価方法について,簡便でしかも急性期・回復期や維持期まで評価に耐えうる評価方法について,急性期においても簡便なバーセルインデックスが有用な日常生活活動評価であることがわかった.また,バーセルインデックスで退院時20点あれば6ヶ月後には75点まで改善する予測がたつことも報告されていた.さらに客観的評価のための方法としては,インピーダンス方式での筋肉量測定機器や回復指標としての姿勢分析方法などが,ベットサイドで簡便で有効な評価指標であるとことも明らかにできた.徳島大学病院での実施プログラムの適合のさせ方については,評価内容や構成を検討中である.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究初年度で,廃用症候群予防のための脳卒中リハビリテーション方法,看護での貢献の関連文献について,国内・海外から幅広く収集を十分に実施し,クリテークできたことが,評価できる.また,その中で急性期の日常生活活動評価方法について,簡便なバーセルインデックスが脳卒中患者に有用な日常生活活動指標の一つとして活用できることを明らかにできたことは評価できる.
|
今後の研究の推進方策 |
本研究の今後の推進方策としては,脳卒中急性期の評価指標の複数について,どのように指標を活用するかの確認を本年度において実施する予定である.また,日本において,急性期脳卒中リハビリテーションを積極的取り入れている先駆的病院に,見学し実際の運用を確認する予定にしている.
|