研究課題/領域番号 |
23390506
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉沢 豊予子 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80281252)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | リンパ浮腫 / 生体インピーダンス / リンパ予防教育 / 特定疾患QOL質問紙 |
研究概要 |
平成24年度は入院中及び退院後1回の認知レベル教育中心の評価の検討から入ることにし、リンパ浮腫の教育を特別に受けた看護師を中心に、リンパ浮腫予防教育の教材つくり、インストラクターの教育を行い、個別教育を実施した。この教育は退院後外来において2回目の知識の確認と補強教育、簡易的リンパドレナージを必要に応じて行った。この評価は2回の知識テストによって評価した。ここで見えてきたものは、確実に知識は第1回目の丁寧な指導と知識テストの振り返りにより、知識レベルは1か月後においても維持されていた。しかし、インストラクターの質により知識の獲得にばらつきがあることがわかり、一定の知識をどのように提供するかが課題であることが明らかになった。また、知識テストにおいて、「蜂窩織炎」の知識は非常に獲得が難しく、低得点であることから、教授法も含め改善が必要であることがわかった。 また、2年目はリンパ浮腫患者のQOLを測定する特定疾患QOL質問紙の開発に着手した。リンパ浮腫は客観的指標で早期からのリンパ浮腫をアセスメントすると同時に主観的なQOLとしての評価が必要である。アウトカムとしてその評価が問われている。そこでLYMQOLというイギリスで開発されたリンパ浮腫専用の上肢用・下肢用の質問紙を日本語版としての開発に着手した。予備調査をした結果、日本でも使用できること、リンパ浮腫のILS分類によるリンパ浮腫のステージとQOLが非常に相関があることから、これ信頼性、妥当性をさらに検討し、全国的に使用できるものを目指す予定で準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年度に申請書で予定していたものよりもやや遅れており、データ収集が期間内で終わることが難しいことが多い。研究協力者のリクルートである。対象者もそうであるが研究補助者も確保することが難しいことがあり、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究の方向性としてリンパ浮腫の予防教育を確立することは医療経済の面からも重要である。そのため、どのような予防教育を実践していくかがを今後検討していく必要がある。知識レベルのことでいいのか、そこに運動療法をや簡易ドレナージスキルを組み合わせることがいいのか、今後検討していくところである。できれば、行動理論にも基づいた予防教育法を考えていく必要もある。
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