研究課題/領域番号 |
23390511
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
堀内 成子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70157056)
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研究分担者 |
江藤 宏美 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (10213555)
中村 幸代 慶應義塾大学, 看護学部, 講師 (10439515)
八重 ゆかり 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (50584447)
西原 京子 公益財団法人労働科学研究所, 研究部, 研究員 (80172683)
飯田 真理子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (90438854)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 妊娠 / 冷え症 / 昼夜逆転 |
研究概要 |
晩産化妊婦の特徴を身体的な冷え症の視点から分析したものを以下に記す。 晩産化妊婦の冷え症と分娩異常との関係性を追求した。 適齢妊婦を35歳未満とし、高齢妊婦を35歳から39歳とし、超高齢妊婦を40歳以上として分析した。適齢妊婦1783人、高齢妊婦870人、超高齢妊婦157人を対象として合併症の有無、分娩異常(早産・前期破水・遷延分娩・弛緩出血等)に関して比較分析を行った。 その結果、冷え症の有無における分娩異常との関係性が認められた。遷延分娩は、適齢妊婦2.9倍に対して、超高齢妊婦は5.5倍であった。微弱陣痛は、適齢妊婦2.7倍に対して、超高齢妊婦5.1倍であった。弛緩出血は、超高齢妊婦の割合が最も高く、発生率は3.3倍であった。また、子宮筋腫合併の有無での早産、微弱陣痛の発生率は、超高齢妊婦のみ発生率が有意に高かった。年齢のリスクに加えて、子宮筋腫のリスクが影響を与えていた。 以上のことから、冷え症に晩産化という因子が加わると、微弱陣痛と早産のリスクが高まることが示唆された。わが国における妊婦の高齢化は、明らかであり、今後は晩産化妊婦に対する妊婦ケアや分娩管理が必要になってくる。本研究の結果から、晩産化妊婦=分娩時異常ではないため、不必要な不安を与えないようにすることが重要である。 子宮筋腫などの異常の早期発見や治療を行うと同時に、内在化する冷え症の有無に着目した妊娠前教育や養生が重要である。冷え症の予防における日常生活上のセルフケアの普及が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
産後プログラムの評価として「産後うつ」との関係を調べた調査は修了し、論文は現在査読中である。また、晩産化と冷え症および分娩異常に関する分析は終了し、学会発表を終えているから。
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今後の研究の推進方策 |
「女性を中心としたケア」と「産後うつ病」との再分析を行い関連学会に発表すること、胎児との対話に関する事例研究を展開していく予定である。
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