研究課題/領域番号 |
23390519
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研究機関 | 石川県立看護大学 |
研究代表者 |
石垣 和子 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (80073089)
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研究分担者 |
山本 則子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (90280924)
法橋 尚宏 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (60251229)
本田 彰子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (90229253)
伊藤 隆子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (10451741)
辻村 真由子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (30514252)
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キーワード | 家族看護 / 拘束的ビリーフ / 家族アセスメント指標 / 研修プログラム / 退院支援 / 看護職 |
研究概要 |
平成23年度の研究目的は、家族ビリーフアセスメント指標(H20-22にほぼ作成済)を活用して(1)臨床現場の看護師が事態を膠着させている拘束的ビリーフを探り当てるための研修プログラムを作成し、(2)プログラムにのっとって家族支援を行う経過の看護経過記録票と(3)その成果を評価するためのアウトカム指標の作成をまず行うこと、続いて(4)実際にこのプログラムを試行する病院、訪問看護ステーションの施設の同意を取り付けることであった。結果としては、(1)についてはほぼ終了したが、(2)、(3)、(4)については途中までしか進められなかった。その理由として、海外研究者招へいを研究計画に盛り込み、本研究内容の質を上げることと、協力病院開拓におけるこの研究への注目度を高めることや理解を深めることを狙っていたが、海外研究者との日程調整がかなわず、実現できなかった。 目的(1)については以下のような結果を得ている。H20-22に作成した看護領域別のビリーフを通底したビリーフの所在を整理し、(1)家族内外の人との関係性を気にするビリーフ、(2)病気や死、医療者に対するビリーフ、(3)家族規範などの社会規範に関するビリーフ、(4)性格や強みなどの家族としての自分自身に対するビリーフを導いた。その上で各看護領域別のビリーフの特徴も整理して示した。それをもとにして、(1)から(4)に属する拘束的ビリーフの存在のヒントとなる家族の口から発せられるフレーズを捉えるという研修プログラムを分担研究者とともに作成した。なお、海外研究者招聘分の研究費を平成24年度に繰り越し、平成25年3月にカナダからベル博士の招聘を実現させた。石川県金沢市内の会場にて看護職を対象としたイルネスービリーフモデルの講演会、病院訪問等を行い、その結果、来場者のビリーフに対する理解が進み、介入研究の下地が整い、平成25年度研究の協力医療機関がほぼ固まった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
目的を4つ掲げたが、結果を得たのは最初の一つのみで、次段階の二つは研究途中であり、最後の一つは手が付けられていないという状況である。海外研究者招へいの日程調整ができなかったことに原因がある。なお、平成24年度に繰り越した結果、海外研究者の招へいが実現し、ほぼ追いついた。
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今後の研究の推進方策 |
遅れを取り戻すため、平成24年度中に平成23年度予定を終わらせるように計画した。問題点は、研究代表者が管理的業務を多く抱えるような立場になったことであるが、分担研究者が積極的に部分的な班会議を開いて研究を進めるように計画している。研究代表者も管理的な仕事のこなし方に慣れて本研究の推進に力を注げるようになる予定である。
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