研究課題/領域番号 |
23390524
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究分野 |
地域・老年看護学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
田中 美恵子 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (10171802)
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研究分担者 |
日沼 千尋 東京女子医科大, 看護学部, 教授 (40248927)
伊藤 景一 東京女子医科大, 看護学部, 教授 (00191883)
小山 達也 東京女子医科大, 看護学部, 講師 (90408568)
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キーワード | 子ども / 死生観 / 精神保健 / 養護 / 健康教育 |
研究概要 |
本研究の目的は、わが国の小・中学生の「命に関する意識とこころの健康」に関する実態調査を実施し、時代変化を明らかにするととともに、養護教諭への子どもの心のケアの実態調査を通して、「命とこころの健康教育プログラム」を開発し、実施・評価することで、子どもたちが生命を尊重し未来へ向けて生き生きと生きるための養護教諭を主体とした教育的支援の一方法を明らかにすることである。 本年度の研究実施計画は、1.子どもの命に関する意識(死生観)と心の健康に関連した文献の詳細な検討、2.「子どもの命に関する意識と心の健康」の調査用紙の開発、3.「子どもの命に関する意識と心の健康」の予備調査の実施とした。 研究者らは月1回会議を行い、子どもの命に関する意識と心の健康に関して、看護や心理学、親、自殺、養護教諭の役割、命の授業などの観点から文献検討を行った。また、外部講獅を招聘し「子どもたちの精神障害への早期介入」について学びを深めた。同時に「子どもの命に関する意識と心の健康」の調査用紙を小学校高学年用、中学生用にそれぞれ作成した。「子どもの命に関する意識」は、1982年に増田陸郎が使用した項目を基盤とした。「心の健康度」は、中学生版QOL尺度Kid-KINDL^R Questionnaireの日本語版と子ども用うつ尺度Depression Self-rating Scale for Childrenを使用した。 その後、本学倫理委員会への申請と予備調査を行った。予備調査は、研究者らのネットワークを通じて得られた中学生3名と掛川市の小・中学校の代表者に回答を依頼し、実現可能性、内容妥当性について検討した。その結果、質問項目や実施方法の精練が必要であることが判明したため、再検討を行っている。 また、養護教諭への「子どもの心のケア」の実際についての聞き取り調査に向け、研究計画の立案、本学倫理委員会への申請の準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度に予定していた文献検討、調査用紙の開発、予備調査については計画通り遂行している。 次年度に予定している養護教諭への聞き取り調査について、現在研究計画書の作成、倫理委員会への申請準備を行っており、当初の計画以上に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
小・中学生の命に関する意識とこころの健康に関する実態調査については、予備調査の結果、質問項目の数、内容の妥当性についてさらに検討する必要があることが明らかになったため、子どもへの心理的負荷やフォロー体制も含め、調査用紙の見直しを行う予定である。 次年度は、養護教諭への聞き取り調査を進め、その結果も参考にしながら小・中学生の命とこころに関する調査用紙の精錬を進めていく。
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