研究課題/領域番号 |
23401006
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 敬愛大学 |
研究代表者 |
中村 圭三 敬愛大学, 国際学部, 教授 (60118180)
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研究分担者 |
松本 太 敬愛大学, 国際学部, 講師 (00449323)
駒井 武 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (30357024)
濱田 浩美 千葉大学, 教育学部, 教授 (60292653)
松尾 宏 敬愛大学, 国際学部, 講師 (60637081)
谷口 智雅 三重大学, 人文学部, その他 (70449320)
谷地 隆 敬愛大学, 国際学部, その他 (70598044)
戸田 真夏 敬愛大学, 国際学部, 講師 (80267393)
大岡 健三 敬愛大学, 国際学部, 研究員 (20711873)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ヒ素汚染 / ネパール / テライ低地 / 地下水 / 雨水利用 |
研究概要 |
地下水の動態とその利用の実態を把握するとともに、ボーリング調査を行い、ヒ素の濃集メカニズムを明らかにするための調査を実施した。また、ヒ素汚染対策として、雨水利用を推進するための調査研究もあわせて実施した。その具体的内容は、次の通りである。 (1) 調査地域における気象・気候とヒ素汚染の実態およびその原因に関する調査:①気象・気候に関する調査:ピパラの小学校校庭に設置した気象ステーションにより、気温・相対湿度・風向・風速・降水量・日射などの基本的気象要素を30分ごとにルーチン観測し、解析した。また、屋根・壁面の素材の異なる3種類の家屋において、室内気候に関する観測を実施した。(研究分担者:松本 太)②地下水動態および水質調査:調査地域内の2集落(Mahuwa, Khokharpuruwa)において、全てのポンプ井戸および開放井戸について、それぞれの地下水位・水温・pH・RpH・EC・ORP・DO・簡易ヒ素濃度などについて現地で測定した。また、ヒ素やその他の成分につては、サンプリングの後、イオンクロマトグラフ、およびICPM-8500で分析した。(研究分担者:濱田浩美)③地質構造に関する調査:調査地域内の2ヵ所(Patkhaulii, Dewagau)に観測井戸を各1掘削し、ヒ素濃度と地質・地下水環境との関係について調査した。(研究分担者:駒井 武、大岡 健三) (2) ヒ素汚染された地下水を利用している住民を対象とした実態調査:調査地域内の2集落(Mahuwa, Khokharpuruwa)において、全ての世帯を対象として飲料水・生活用水等についての意識、井戸の利用形態・対策等に関する聞き取り調査を実施した。(研究分担者:谷地 隆、松尾 宏) (3) ヒ素汚染対策:雨水利用、鉄共沈、その他によるヒ素汚染対策の研究に取り組んだ。(研究代表者:中村 圭三、研究分担者:駒井 武) これらの成果については、日本地理学会秋季大会(福島大学)、春季大会(国士舘大学)、社会地質学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ネパールの在日本大使館、JICA、中央気象台、研究機関NPO ENPHO などの協力、さらには本学ネパール人留学生の協力を得て、現地における観測機器の設置、水質調査、ボーリング調査、生活実態調査などに関する詳細な情報を入手できた。 また、各調査チームのそれぞれの研究分担内容に関する事前の打ち合わせも、適切に行われていた。これらにより、現地調査は順調に進展し、当初の計画を達成することができた。
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今後の研究の推進方策 |
第1回打ち合わせ会 4月26日(土)13:30~18:00 ①調査報告 ②今年度の研究計画 第2回、3回、4回、5回 打ち合わせ会 6、10、12、3月 ①今年度現地調査実施計画、今後の研究成果取りまとめについて 【現地調査】 期 間:2014年8月14日~9月1日 1.調査内容 ①気象・気候調査: 気温・気象ステーションおよび屋内気候観測。②地下水流動に関する調査:特色あるワード(集落)および調査地域全域における、ヒ素濃度、水収支調査。③地質構造調査:観測井戸掘削(2個所)、ヒ素濃度と地質・地下水環境との関係調査。④水利用とその実態に関する調査 :住民生活、井戸水利用等に関する意識調査。2.調査結果報告会:現地およびカトマンズにおいて、調査結果報告会を開催する。 3.ヒ素汚染対策:雨水利用、鉄共沈、その他によるヒ素汚染対策の研究に取り組む。これらの成果については、日本地理学会秋季大会・春季大会、社会地質学会等で発表する。
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