研究課題
基盤研究(B)
ルクセンブルク大司教座大聖堂、バイロイト祝祭劇場を始めとする西欧教会・オペラ劇場を、従来の建築音響学に存在しなかった儀礼や演出の空間性、僧侶や歌手の発声の特質を踏まえた非線形音響の枠組みで詳細測定・解析し、教会・劇場内音響の動的異方性を始めて明らかにした。海外での測定評価の準備として国内でも同様の実証を東大寺二月堂、新国立劇場などにおいて行い、宗教建築内での伝統儀礼が言語の明瞭性や没入感など、音声言語の脳認知と密接に連関している可能性を、物理測定によって始めて示した。旧来顧慮されてこなかった垂直方向の音源移動評価のため6軸相関計等を開発し、高所からの歌声や話声が抱擁感を持つ機構を解明した。
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