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2012 年度 実績報告書

北アメリカ北西海岸先住民諸語の自然談話にみられる複文の調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 23401024
応募区分海外学術
研究機関東京外国語大学

研究代表者

渡辺 己  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (30304570)

研究分担者 堀 博文  静岡大学, 人文社会科学部, 准教授 (10283326)
研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2014-03-31
キーワードセイリッシュ語 / ハイダ語 / スライアモン語 / 北米先住民諸語
研究概要

2012年度には,海外現地調査は次のようにおこなった。
1.渡辺: スライアモン語現地調査, 2012年8月(約3週間)および2013年1月~2月(約3週間)
2.清沢(研究協力者):ハルコメレム語およびリルエット語現地調査,8月(約4週間)および2月~3月(約3週間)
研究協力者(海外共同研究者)のマリアン・ミスンとニコラス・エバンズとはメールによって連絡を取り続けたが,両名とも10月に渡辺が実際に会って研究打ち合わせをおこなった。国内の研究者同士も主にメールを使っての連絡をとったが,機会を作って実際に会って,研究打ち合わせをおこなった。
本研究では,特に,自然談話のなかで節と節がどのように結びつくか考察をおこなっている。参加者が取り組む対象言語はいずれも今まで収集されたテキスト(自然談話)が少なく,その採録,書き起こし,話者との発音表記(書き起こし)や媒介言語への訳の確認など,基礎的な作業を地道に続けるしかない。いずれの言語も話者数が少なく,このような資料を集めるのは緊急の課題であり,単語や単文を集める以上に労力はかかるが,後世に資料を残すためにも重要であると考えられる。特に複数の節がどのようにつながっていくか,そしてなかでも,従属節が主節なしで現われる現象は,自然談話ではなくては出てこないデータである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現地調査による資料収集とその分析はおおむね順調に進んでいる。研究者間の連絡や実際に会っての研究討議も順調である。2012年10月には国際シンポジウムで渡辺は非従属節について発表をおこなった。

今後の研究の推進方策

2013年度も引き続き現地調査をおこない,データ収集をおこなう。成果として原語テキスト集を刊行することを念頭に,今年度の調査および研究討議をおこないたいと考えている。年度内の出版はむつかしいかと思われるが,安易なとりまとめではなく,海外の出版社から刊行できるレベルのものを作りたいと考えている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 その他

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] “Dependency and Insubordination in Sliammon Salish.” Oct. 25 - 28, 2012.

    • 著者名/発表者名
      渡辺己
    • 学会等名
      Symposium: “Dynamics of Insubordination”
    • 発表場所
      東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所
  • [学会発表] “Polysynthesis in Haida”

    • 著者名/発表者名
      堀博文
    • 学会等名
      International Workshop “Linguistic Documentation and Description of the North”
    • 発表場所
      東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所
  • [図書] 影山太郎・沈力編『日中 理論言語学の新展望 3 語彙と品詞』 (「スライアモン・セイリッシュ語の品詞分類について」pp. 99–121を執筆)2012

    • 著者名/発表者名
      渡辺己
    • 総ページ数
      280
    • 出版者
      くろしお出版

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公開日: 2014-07-24  

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