研究課題/領域番号 |
23401039
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
丸山 浩明 立教大学, 文学部, 教授 (50219573)
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研究分担者 |
山下 亜紀郎 筑波大学, 生命環境科学研究科(系), 助教 (60396794)
宮岡 邦任 三重大学, 教育学部, 教授 (70296234)
ドナシメント アンソニー 金城学院大学, 文学部, 講師 (30734991)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | アマゾン / 低投入持続型農業 / 移牧 / ヴァルゼア / テラフィルメ / アマパ / 日系人 / ブラジル |
研究実績の概要 |
本年度の研究実績は以下のようである。 1.1926年に日本人がアマゾンで最初に購入したパラ州カスタニャル市のロンバルジーア農場において、当時の農場経営、とりわけ熱帯農業研究の実態を調査した。現地では、南米企業組合が購入し、その後南拓の試験場になった当該農場の遺構や、当時試験的に植栽された果樹サプカイアの大木を確認するとともに、古い農場の写真やカスタニャルの日系入植史などを入手した。 2.アマパ州の戦後日系移住地であるマタピー、カンポベルデ、ファゼンジーニャ、マザガンを訪問した。このうち、現在も日系人が移住地で農業を営んでいるのはマタピー(わずか4家族)のみで、その他の移住地には日系人の農業者は一人も存在せず、マザガンのように設置後まもなく放棄されてしまった所もある。現地調査では、各移住地の自然環境条件(とくに水利環境や地形・地質)を分析し、それが天然ゴム採取と野菜栽培を基幹とする移住者の農業経営や、彼らの在留・転出の意志決定にいかなる影響を及ぼしたか、事例農家での聞き取りに基づき具体的に考察した。マタピーでは、入植当時のロッテ(耕区)割りを示した古い地図を発見した。また、ずっとこの移住地で農業を営んできた日本移民(1世)から詳細なファミリーヒストリーを聞き取り、それをビデオに記録した。 3.ベレン市やマカパ市のブラジル地理統計院(IBGE)を訪問して、移住地の地図や農業に関わる統計データなどの資料を入手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度までに定点調査地に選定したアマゾン中流域に位置するアマゾナス州マウエス郡の事例農場調査を完了した。今年度はこれまでほとんど研究されることのなかったアマゾン下流域に位置するアマパ州の戦後日系移住地を事例に、自然環境(おもに水文環境)や農家経営調査を鋭意進めることができた。また,アマゾンで日本人に最初に購入された農場の遺構や史料を調査・確認できた。あとは、ブラジル・アマゾン上流域の日系移住地を対象とした調査を遂行すれば、所期の目的通りブラジル・アマゾン全域での日系人を中心とした低投入持続型農業の実態を把握することができる。
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今後の研究の推進方策 |
未調査地域として残されたブラジル・アマゾン上流域の主要な日系移住地や日系人を対象とした環境動態・農家経営調査を遂行することで、アマゾン全域を対象とする本海外学術調査を完了する。そのうえで、アマゾンの低投入持続型農業の実態とその持続性について総括を行う。
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