研究課題/領域番号 |
23401040
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
井口 欣也 埼玉大学, 教養学部, 教授 (90283027)
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キーワード | ペルー / アンデス / 文化人類学 / 先史学 / 考古学 / クントゥル・ワシ / 土器胎土分析 / 国際研究者交流 |
研究概要 |
1.ペルー現地において調査研究をおこなった、その内容と成果は以下の通りである。 (1)クントゥル・ワシ遺跡およびその周辺で、アンデス形成期の経済活動をについてより充実した資料を得られる発掘対象を選択するための検討をおこなった。その結果、クントゥル・ワシ遺跡の大基壇上北部を次年度の発掘対象として決定することができた。 (2)米国の研究者をペルーに派遣し、保管されているクントゥル・ワシ出土の土器資料について、原料である胎土の鉱物学的分析をおこなった。また、その成果発表について議論し、論文と発表の共同執筆にとりかかった。 (3)クントゥル・ワシ遺跡調査研究のこれまでの成果についてまとめた書籍をペルーで出版した。 2.国内においては、以下のような研究をおこなった。 (1)現地で得られた資料と分析結果をとりまとめ、これまでの資料との総合作業に着手した。とりわけ、クントゥル・ワシ出土土器の鉱物学的分析には重要な成果があったため、これについて他の考古学資料と統合して議論を組み立てる作業をおこなった。これについては、次年度の国際学会で発表の予定である。 (2)研究代表者が主宰する研究会を開催し、日本とペルーの研究者とともに、アンデスにおける複合社会の形成過程について討議をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ペルー現地調査における資料収集とその分析によって、おおむね期待していた成果が上げられたため。 また、これによって次年度に実施する予定の発掘調査と研究展開の具体的な計画をたてることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度から最終年度にかけては、遺跡の発掘調査によって新しい考古資料を収集することが重要となる。したがって、予定された期間内でできるだけ重要な資料を得るために、発掘区域や方法については事前によく検討をする。また、出土資料の分析については、ペルーや米国など海外研究者に依頼する予定なので、これについてはよく調整をしながら進めていく。
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