研究課題
平成25年の研究目的は、紛争後の新居住地での生活の変化、これに伴う文化についての認識の変容、経済活動の始動と変化、住環境などについて再調査を行ったうえで、当時紛争地であった大学での国際フォーラムを行うことである。国際フォーラムでは3年の調査成果を発表し、この発表にたいする問題点確認、新居住地での人々の生活・文化・経済の将来のビジョンを討議し成果を共有し、当事者を主とする紛争後の人々の新たしい社会創造に貢献することが目的であった。今年度の調査地の成果では、紛争後約10年で新居住地の生活・文化・住環境の改善が進み始めたが、国による道路建設に伴う居住はさらなる移動を余儀なくされている現実を調査できた。この道路建設が将来の新居住地での社会・文化・経済の進展に資するかどうか数十年の単位で追跡する必要がある。一方、現金収入の手段が無かった新居住地での一時的現金収入の手段にもなっていた。現在、新居住地ではキリスト教徒の子供とイスラム教徒の子供がともに同じ学校で勉強し、隣村の子供たちがともに学び遊び相互扶助を行っている新しい傾向が認められた。これは新しい平和と将来の社会創造に重要である。国際フォーラムは紛争地での開催ではなくトラジャ県のChristian University of Indonesia Toraja(UKIToraj)の新キャンパスにて行うことができた。国際フォーラムテーマは「Main Problems for Creating New Society and Social Life]とし、3つのsectionで実施した。インドネシア側からはUKI Torajaの学者、中央スラウェシからは新居住地のリーダー、村長、教会関係者が参加して活発で真剣な討議が行われた。この研究はインドネシアの大学が継続して行い、新居住地の学際的および多様な支援を行うことになった。最終的にトラジャ族の学際的とりまとめを行う。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of International Development 13-1(September 2013)
巻: 13-1(September 2013) ページ: 197-218
http://library.niu.ac.jp/NiuDA/KKN/menu/kaken.htm