研究課題/領域番号 |
23402015
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
木村 幹 神戸大学, その他の研究科, 教授 (50253290)
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研究分担者 |
金 世徳 芦屋大学, 教育学部, 准教授 (80600098)
田中 悟 神戸大学, その他の研究科, 助教 (90526055)
浅羽 祐樹 山口県立大学, 国際文化学部, 准教授 (70403912)
酒井 亨 金沢学院大学, 経営情報学部, 准教授 (90645350)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 韓国 / 民主化 / ナショナリズム / 日韓関係 / 権威主義体制 |
研究概要 |
平成25年度は研究計画3年目であり、精力的に研究を行った。研究代表者である木村は、研究分担者である金等と頻繁に連絡を取り合い、インタビュー計画を策定すると共に、東京やソウルに滞在する、鈴置、澤田等の協力を得、インタビューを現実化するための、ネットワーク作りを行った。 この結果として、3月に行われた全斗煥政権期の大統領府秘書官に対するものをはじめとする当時の要人に対するインタビューが可能となった。平成25年度の韓国においては、本研究プロジェクトが対象とする全斗煥政権期の政治に対する批判が再び高まる状況にあり、彼等に対する学術調査は困難であるという声が大きかった。にも拘らず、本研究が順調に進んでいる事は、本プロジェクトの意義とセットアップの適切性をよく示している。 また、平成25年度には本研究により行われたデータを利用した論文執筆にも着手した。この作業は平成26年度にも引き継がれ、まず、『国際協力論集』にて公開される予定である。また関連する情報は、International Research of Pacific Asia 所収の木村の論文、Democracy and diversionary incentives in Japan–South Korea disputes にも生かされる事となり、この研究成果は、2014年3月に行われた、International Studies Association の年次大会にて報告されるに至っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究計画は今の所、当初予定したペースにて進捗している。最大の懸案事項は、平成25年度に再び勃発した全斗煥政権関係者に対する責任追及の動きであったが、本研究はこの問題をも広範なネットワークを用いて乗り越えた。また、研究成果の一部は既に公表段階にあり、その成果は着実に研究業績となりつつある。 またインタビューの過程で、当時の日韓関係、取り分け歴史認識問題の展開過程に関する大きな発見もあり、本研究課題は予定以上の成果を挙げつつある。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究において重要なのは、更にインタビュー対象を広げて、これまでに集めた情報を補完し、また、よりバランスのある調査として纏め上げる事である。また、残る2年間の間に、研究成果をどのような形で公表するのかも検討する必要がある。本研究により収集されたデータの中には、インタビュー対象者が無限定の公開を望まないものも多く含まれており、その結果をどのような形で学術的な研究に生かしていくかを検討する必要がある。
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