本研究は、参加民主主義と代表制民主主義とが調和して機能することによって民主主義がより深化することを、女性運動の影響力と女性の政治的代表性の向上をめぐる国際比較から実証的に明らかにすることを目的に遂行された。研究では複数の国で、女性団体、政党などを中心に海外現地調査を実施した。その結果、市民社会における女性の活動(参加民主主義)と女性の政治代表との連結が女性の議会における代表性を向上させるばかりか、女性の市民社会活動を活発にさせることが示された。すなわち、当初に仮定した通り、参加民主主義と代表制民主主義との相乗効果が実証されたのである。
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