研究課題/領域番号 |
23402024
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
李 海峰 山口大学, 経済学部, 教授 (00346545)
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研究分担者 |
米谷 雅之 広島経済大学, 経済学部, 教授 (50034864)
藤原 貞雄 山口大学, 名誉教授 (10034878)
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キーワード | 大衆消費社会の成立プロセス / 都市・農村 / 消費者行動の実態調査 / 調査データの解析作業 / 研究成果の公表 |
研究概要 |
本研究は、中国における社会主義市場経済の発展過程において、社会経済、消費市場がどのように変動しているか、大衆消費社会がどのように形成されているか等について、経済環境が大きく異なる地域、都市・農村で消費者の生活や意識行動の調査を行い、大衆消費社会の成立プロセスを解明するための3年間の研究である。 今年度は初年度であり、研究計画のとおりに、中国の人民大学や清華大学などの研究機関の教授や専門家たちと綿密に検討しながら、ご協力のもと、経済力水準の異なる都市・農村地域において、2012年8月から2013年2月まで調査を実施した。調査地域は当初の計画より多いが、アンケート調査の回収集率は95%で、1170部で、ほぼ計画とおり調査を終えることができた。 これらの都市・農村地域での調査データの集計や本格的な解析作業を続いている同時に、幾つかの研究論文をまとめることができた。これらの研究成果は、韓国ソウル大学で開催した「第9回アジア家庭経済と消費者国際学会」(研究代表者が会長に務める)、日中共同開催シンポジューム「中国と日本の消費者行動と消費市場の国際比較研究会」(中国の北京大学、人民大学と中国・中央財政経済大学、湖北経済学院など共同開催)、それに本研究グループの定例研究会「「中国大衆消費社会研究会」を開催し、公開発表している。日本国内外での研究成果の公表は、本研究分野における基礎的な研究を理論的に実証的に前進させていることは大きな意義がある。現在、今年度の調査データの統計処理を行うと同時に、来年度の具体的な調査実施の準備を進めているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査データの質的、量的に確保するため、当初調査の予定地域とサンプル数は多少変更したのです、しかしおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
次年度の農村地域における消費市場の調査、都市部の自家用車販売市場の調査を中心に調査準備の作業もすでに進めている。農村地域では、無作為によるサンプルの抽出(各調査地域200世帯-300世帯)、自動車販売市場でのインタービューによる調査など具体的な内容やスケジュールについての交渉を中国側の協力者と行い、調査段階での質の良いデータ確保のために、調査予定の各地域で実験的調査を実施し、問題点などについて検討している。これと同時に国際比較研究も進めている。研究成果公表のため、今年度も日本国内外での研究会やシンポジュームなどの開催を予定している、同時に雑誌論文や論文集の出版も計画している。
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