研究概要 |
25年度が最終年度であるため、過去2年間のベトナム「生態村」社会調査を総括し、不足しているデータを5月と8月に再度訪問して追加の調査を行った。それらの社会調査データを研究分担者の原山准教授がソシオメトリー分析と質的調査で整理し、ベトナムにおける環境保全型循環農業(VACモデル)などの意義を分析し、共同論文として、中央大学経済研究所年報に「幸福度に対する就業形態と社会参加の効果ーベトナム北部地域の生態村調査ー」(第44号、2013年9月20日)として発表した。地域社会(コミュニティ)の社会関係資本の密度が高い場合は幸福度も高く、環境保全も進んでいるという結果を得た。 また研究代表者の緒方は、ベトナムにおける社会的共通資本としての自然環境や社会資本・制度資本の整備状況を過去の現地社会調査や現地「生態村」の報告書(Bao Cao)に基づいて全体を総括し、中央大学企業研究所『企業研究』に「ベトナムの社会的共通資本と「生態村」」(第24号、2015年2月28日)を発表している。 さらに、中央大学のASEANウィークに「日越友好40周年記念国際シンポジウム」を開催し、ベトナムの共同研究者を中央大学に招聘し、ベトナムの「生態村」の共同調査を発表してもらい、そのProceedingsとして英文の「Green Economy and Ecovillages: GMS based on Dong Du and Nam Du movement-Joint Research between Japan and Vietnam-」(Hilltop Press, 2014年3月25日)を出版したと同時に、ベトナムの雑誌「Kinh Te Sinh Thai(Ecological Economy Journal)」(So46, 2014)にその論旨を投稿した。
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