研究課題/領域番号 |
23402027
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
土門 晃二 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (00264995)
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研究分担者 |
河島 伸子 同志社大学, 経済学部, 教授 (20319461)
馬奈木 俊介 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (70372456) [辞退]
堀江 進也 神戸大学, 経済学研究科(研究院), 講師 (50633468)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 知的財産権 / 法と経済学 |
研究実績の概要 |
2014年度は、海外研究協力者と共に3回の現地調査を実施した。2014年7月はインドネシア、ベトナム(中部)、8月・9月はタイ、ラオス、2015年1月はベトナム(南部)である。主要な調査対象は、模倣食品と模倣部品である。さらに、2015年度には、7月に中国からの密輸の調査を行うために、中国・ベトナム(北部中越国境)に入った。 2014年度の調査では、食品の輸入過程で各流通段階での取引実態がどうのようなっているのか、また小売段階(飲食店を含む)での消費者の反応はどのようなものであるのかをアンケート・データと関係者へのインタビューによって明らかにした。また、規制当局(税関・国境警察・港湾関係者)へのインタビューによって、輸入食品の取締実態を調査した。主に明らかになったことは、流通経路および取引主体によって情報の非対称性が異なることである。大手サプライヤー(輸入業者を兼ねる)と大手・高級小売店や飲食店との間では、品質・模倣性の有無に関する情報は完全である。一方で、中小サプライヤーと低価格帯の卸店の間では情報の非対称性存在し、それらの卸と小売(飲食店)の間では両者が情報を持っていないことが分かった。 2015年度の調査では、中越国境において食品を含む財の密輸が小規模であれば非常に容易であることが分かった。陸路における運び屋が特殊な運搬用の自転車を使い、一日に国境を何往復もし(法律では回数に上限がある)、簡易な税関での荷物チェックの後に国内に持ち込み、そこから内陸部に流通していく。コンテナやトラックを使った密輸ではインボイスの改ざんが必要であるが、小規模な密輸では税関を容易に潜り抜けることがでえきる。往復する回数と運び屋の数が多いことから、無視できる規模ではないことが分かった。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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