研究課題/領域番号 |
23402032
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 政策研究大学院大学 |
研究代表者 |
山野 峰 政策研究大学院大学, 政策研究科, 客員教授 (80377142)
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研究分担者 |
松本 朋哉 政策研究大学院大学, 政策研究科, 助教授 (80420305)
真野 裕吉 一橋大学, 経済学研究科(研究院), 講師 (40467064)
鈴木 綾 東京大学, 新領域創成科学研究科, 講師 (20537138)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ケニア / エチオピア / 園芸農業 / 小規模農家 |
研究概要 |
近年、発展途上国における貧困削減の手段のひとつとして、付加価値の高い野菜や果物、花卉などの園芸産業が果たす雇用創出や外貨獲得などの役割に期待が集まっている。本研究は、その事例としてケニアとエチオピアの切り花産業を取り上げ、発展の背景やその障壁などを探ることを目的とする。 研究次年度である平成24年度は、まず、研究対象国であるケニアにおいて、以前より継続している切花大規模生産者調査を実施した。また、小規模の花生産農家を対象にワークショップを開催した。大規模生産者の調査では、昨年度調査できなかった地域の生産者を訪問し、経営者に直接面談しデータを収集した。この追加的な調査によりサンプル企業の取りこぼしが減り、より精度の高い研究が可能になった。小規模生産者向けのワークショップでは専門家を招聘し技術指導、マーケテイング指導を行った。参加者は、昨年度調査を行った農民グループのリーダー達で、今年度再訪する際に、追跡調査を行う予定である。 次に、エチオピアでは切花企業全数調査を行った。研究分担者らが以前に行った全数調査と今回の調査とを組み合わせることにより、パネルデータ分析が可能になった。また、企業調査に加え同産業の貧困削減への影響を調べるため、切り花企業5社を訪問し、同産業労働者へのインタビューを行うと共に、比較グループとなる他産業の労働者へのインタビューを行った(合計で28名)。調査内容は、労働者の社会経済的特性、切り花産業に参入前後の収入や生活の変化、競争心や認知能力の調査などの情報を収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、本研究次年度に予定していた調査およびワークショップを実施できた。また、現在までに、収集したデータを用いて論文2本の執筆が終わり学術雑誌に投稿中である。学会等においても積極的に報告している。こうしたことから、おおむね順調に進展していると考えてよいだろう。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、ケニアでの小規模農家の追跡調査を行う予定である。また、最終年度であるため、これまでに集めたデータ(ケニアの大規模生産者データ、小規模生産者データ、エチオピアの大規模生産者データ)の解析と論文執筆に注力する。現在解析中のデータを元に、数本の論文の執筆を予定しているが、出来次第、学会報告、学術雑誌への投稿を通じて公表して行きたい。
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