研究課題
基盤研究(B)
リーマンショック後ドイツは雇用を急速に回復した。この要因をハルツ改革とする声があるが反対論もある。本研究は実態調査のため国際化するドイツ資本主義の社会構造分析を行い、次の結果を得た。(1)ユーロ導入がドイツ経済の優位化を固定したことと今世紀初めからの賃金抑制の継続とが、雇用に対する余裕を生み出した。(2)その前提は協約自治の弱体化戦略にあり、非典型雇用の増加、協約の個別企業対応への緩和に加えて、ハルツ改革もその一手段であった。それゆえ、その外観にもかかわらず、ドイツ労働市場には多様な問題が発生している。
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