研究課題/領域番号 |
23402044
|
応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
秋庭 裕 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (40222533)
|
研究分担者 |
川端 亮 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (00214677)
稲場 圭信 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (30362750)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | SGI / SGI-USA / 日本型新宗教 / (宗教受容の)2段階仮説 / 創価学会 / アメリカ合衆国 |
研究概要 |
平成25年度は、5カ年計画の本調査研究の3年次であったが、年度当初の計画通り実査を行うとともに、論文執筆が進行中である。 実査は、11月下旬から12月上旬にアメリカ合衆国ニューヨークとボストンを訪問しSGI-USAについて資料の収集とその歴史的展開を知る何人かのキー・パーソンに対しインタビューを行った。また、3月中旬にはサンタモニカをSGI PLAZA(SGI-USA 本部)を訪れ、そのライブラリで機関紙など歴史的ドキュメントを精査するとともに、やはり綿密なインタビュー調査も実施した。 今年度の実査から得られたデータ・レベルでの新知見は、これまで得た日本型新宗教の現地化における「2段階仮説」で想定していたような単純に2段階の現地化プロセスなのではなく、それはかなり「跛行的」であるということである。2段階仮説とは、最初に日本型新宗教が日本文化や日本的な価値観や規範と混然一体になって現地に持ち込まれ、それがある程度現地の人々に受容された後、日本「文化」と区別された日本「宗教」として根を下ろすというプロセスであると理解である。しかし、今年度の実査から得られたデータから、このプロセスはじつにダイナミックな幾度にもわたる様々な局面から成っていることを見出した。 また今年度は実査とともに、論文の作成に力を入れている。仮題『SGI-USAの50年ーアメリカ合衆国における創価学会インタナショナルー』と題し構成を推敲し、原稿の執筆を進めており単行本として近日中に刊行できるよう準備中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、年度当初の計画のとおり、アメリカ合衆国東海岸での調査、および西海岸での調査を実施し、データの収集はおおむね良好な成果が得られた。また論文執筆も鋭意継続中である。ただ、ヨーロッパでの実査は研究費と日程の制限から実施できなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
現時点では、概ねは当初申請の研究計画書に記したところにしたがって、実査・分析・報告書および論文執筆を進めることができると考えている。 ただし、昨今の為替レートの変動などによって、今後航空運賃や旅行代金が急騰するような事態が生ずれば、今年度以降の実査については当初の計画を見なおす必要も生じるかもしれない。
|