研究課題/領域番号 |
23402061
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
福島 真司 山形大学, エンロールメント・マネジメント部, 教授 (50249570)
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研究分担者 |
川口 立喜 会津大学, 国際戦略本部, 助手 (50543170)
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キーワード | EM / 国際戦略 / 学生満足度 / マネジメント・システム / ガバナンス |
研究概要 |
本研究は、世界で最も留学生獲得戦略に成功している米国の大学を中心的な対象とし、留学生獲得の手法、及び、エンロールメント・マネジメント(EM)の観点から、どのように留学生を満足させ、卒業後の関わりを保ち続け、留学生数を増加させ続けているのかということに焦点を当て、大学の国際戦略上のマネジメント・モデルを研究するものである。 そのため、当該年度では、米国を中心とする大学始め高等教育機関や大学団体、コンサルティング企業等の関連組織を現地調査した。当該年度に訪問調査を実施したのは、米国大学では、コロラド州立大学、サンタクララ大学、ローズハルマンエ科大学、マーサー大学の4校、比較対象として同じ英語圏の英国ロンドン大学を訪問し、「留学生獲得のためのマネジメント・システム」「留学生満足度を向上させるマネジメント・システム」「留学生の卒業後の大学への帰属意識を高めるマネジメント・システム」「上記システムを評価・分析するためのデータベースや分析システム」「上記システムのPDCAサイクルを循環させるリーダーシップ等ガバナンス」に関する内容を中心にインタビュー調査を実施した。 基本的に、各機関のVicePresidentあるいはAssociatevicepresident等の上級管理職層にインタビューを行ったが、適宜、留学生に実際に対応するスタッフや留学生にも、インタビュー調査等を実施した。英国においては、留学に送り出す機関として、グリーンスクール、マーチャントテイラーズスクール等の高校を訪問し、インタビュー調査を実施レ加えて、ナショナルカレッジを訪問し、英国のリーダー格の高校校長等にインタビュー調査を実施した。 また、米国においては、大学以外の機関として、JUNBAの会合に参加し、西海岸における日本から留学生を送り出すグッドプラクティスを学び、9月入学の可能性等の議論を併せて行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
東日本大震災の影響で、研究代表者、研究分担社共に、対応に追われて、前半は当該研究に従事することが困難であったが、訪問受け入れ先とのアポイントメントが順調で、効率よく海外調査を進められたことと、英国においても、特に高校の訪問調査が可能となる機会を持つことが出来たなど、後半は順調に研究を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
東日本大震災の影響で、当該年度は研究に従事する時間の確保や、海外調査に出る機会の確保に大変苦労した。平成24年度は、年度初めからアポイントメントを取り、6月に第1回目の調査、秋には第2回目の調査をすでに予定している。また、研究代表者、研究分担者共に、本務業務において、海外の大学等、高等教育関連機関を訪問する機会が多い。そこで、当該補助金を利用した海外調査の機会以外にも、当該調査を目的としたインタビューを効率的に重ねられる機会を持つことが出来る。今後は、そういった機会も積極的に利用し、調査を進めたい。当初の調査目的以外に、東日本大震災後の東北の大学への留学に関する意識調査も始めており、一定の成果を上げられると考える。
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