研究課題/領域番号 |
23402065
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
黒田 一雄 早稲田大学, アジア太平洋研究科, 教授 (70294600)
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研究分担者 |
吉田 和浩 広島大学, 学内共同利用施設等, 教授 (70432672)
山田 肖子 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (90377143)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | グローバルガバナンス / 地域統合 / ユネスコ / 世界銀行 / インクルーシブ教育 / 高等教育 / EFA / ミレニアム開発目標 |
研究概要 |
政治経済社会のグローバリゼーションと、デファクトで進展するクロスボーダー化によって、従来国家(ナショナル)のレベルにおいて主な政策決定がなされてきた教育においても、世界的(グローバル)もしくは地域的(リージョナル)なレベルでの多層的なガバナンス体制構築の重要性が増しつつある。本研究は、教育の国際的な政策決定メカニズムを、グローバルとリージョナルの2段階をナショナルとの対比・相互関係で考察し、その過程を分析・理論化することを目的にしている。ひいては、教育分野からグローバルガバナンス研究や地域統合研究への新たな分析フレームワークと理論仮説の提示を試み、日本や国際社会における国際教育交流・協力・連携の実践・政策過程に貢献することを目的としている。 本年度は2年度目にあたり、前年に調査した世界銀行やアフリカ、南アジア、東南アジアのリージョナルな国際機関の政策決定過程を比較考察した。また、第二次現地調査は、職業訓練、高等教育、インクルーシブ教育の3つのサブセクターで行った。職業訓練においては、上海で開催されたこの分野のユネスコ世界会議に分担者を2名派遣し、職業訓練分野のグローバルガバナンスの形成過程を調査した。インクルーシブ教育と高等教育については、タイ(東南アジアのリージョナルガバナンス)、アルゼンチン(グローバルガバナンス)、米国(グローバルガバナンス)で調査を行い、総括的な専門家会合をユネスコと協力してバンコクで開催した。また、早稲田大学において、アフリカ教育研究フォーラムを開催し、教育分野のグローバルガバナンスとアフリカのリージョナルガバナンスに関する特別シンポジウムを開催した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究フレームワークの確定に時間を要したが、研究分担者の協力のもと、現地調査も順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
教育ガバナンスの多層性の理論化のために、さらに国際関係論やグローバル化論などの社会学的なアプローチについて学びながら、オリジナルな教育の国際的ガバナンスの理論的理解を進めたい。特に、高等教育とインクルーシブ教育の2サブセクターを事例的に取り上げる予定である。また、現在進行中のポスト2015の教育フレームワークの形成過程についても、フォローしていきたい。
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