現在、観測される10^16eVまでの一次宇宙線は銀河系内起源であり、10^19eV以上の超高エネルギーのものは、銀河系外起源と考えられている。本研究では、特に一次宇宙線のエネルギースペクトルと質量組成を測定し、この系内から系外に切り替わるエネルギー領域を確定し、宇宙線起源天体、加速機構、伝播機構を解明すること目的としている。エネルギースペクトルの測定結果の全体は、一次宇宙線のエネルギーEのべき関数で表せるが、10^15.6eVにおいて、べき値の変化が観測された。また、最終結論ではないもののエネルギーが10^15.6eVより高くなるにつれて鉄などの重核から軽核成分に変化していることがわかった。
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