研究課題
基盤研究(B)
本課題は、トリスタンホットスポット周辺海域における海底電磁気観測、取得したデータの解析および成果公表を、平成23年度から4年間において行う計画である。平成23年度は、ドイツの大型研究船R/V Maria S.Merianを用いて海底電位磁力計(OBEM)の設置を行い、観測を開始することが目標であった。計画当初、地震研究所からはOBEMを5台持ち出す予定であったが、他のプロジェクトとの調整の結果、3台プラスして8台持ち出すことが可能となり、ドイツグループと合わせて25台のOBEMを設置することができた。航海は、日程と出入港地について若干の変更があり、平成24年1月16日にナミビア・ウォルビスベイを出港、2月16日にブラジル・レシフェに入港となったが、航海中は天候にも恵まれ、すべてのOBEMを無事設置し、観測を開始することができた。またナイチンゲール島に上陸し、陸上電磁気観測点を1点設置することもできた。同時に行った海底地形調査では、トリスタン・ダ・クーニャ島の南島にこれまで知られていなかった海山を、大西洋中央海嶺の東側に小規模の海洋コアコンプレックス様の地形構造を発見した。
2: おおむね順調に進展している
ほぼ当初予定通り観測航海が実施され、準備した観測装置はすべて無事に海底に設置し、観測を開始することができた。
平成24年度は、12月27日から1月21日に予定されている航海にて前年度に設置したOBEMを回収する。データが回収され次第、電磁場変動記録の一次処理を行う。平成25年度以降、データのMT法に基づく解析と電気伝導度構造イメージングを行う予定であるが、詳細についてはデータの回収状況と質を踏まえてドイツ側と協議して決定する。
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月刊地球
巻: 34 ページ: 231-235
Earth, Planets and Space
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