研究課題/領域番号 |
23404002
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
門上 希和夫 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (60433398)
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研究分担者 |
高尾 雄二 長崎大学, その他の研究科, 教授 (20206709)
安井 英斉 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (70515329)
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研究期間 (年度) |
2011-11-18 – 2014-03-31
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キーワード | 微量有害物質 / 中国大陸 / 長江 / 越境移動 / 東シナ海 / 日本海 / シミュレーション / 生分解モデル |
研究概要 |
(1)分析法開発:LC-TOF-MSを用いた水溶性物質の網羅分析法については,2012年度に開発したタンデム型固相抽出法に幾つかの改善すべき点があったため,農薬128物質を用いて全単位操作を検討し,問題を解決した。その結果,農薬に関しては十分に妥当性を持つ分析法として確立できた。また,新たに農薬と医薬品の計36物質をデータベースに新規登録し,登録数を301物質まで増やした。 (2)長江調査:2013年3月(渇水期)に採取した水試料の前処理および機器分析を行い,分析結果を得た。これと2012年8月(豊水期)の分析結果を併せて,長江の汚染実態,発生源,東シナ海への流出量,日本周辺海域への影響など本研究の目的とした解析を実施した。2回の調査で得られた主要な結果は,半揮発性物質では143種が検出され,主に工業由来であった。検出濃度は日本の中小河川と同程度であり,幾つかの物質が生態系に悪影響を与えるレベルで検出された。水溶性物質も農薬や医薬品類が,13~14物質が検出された。半揮発および水溶性物質共に,豊水期の濃度が高く,降雨による流出が考えられた。長江から東シナ海への調査物質の流出量は,年間5000t~10000tと推計されるが,長江の影響が大きいと思われる日本に近い東シナ海においても,海水によって11倍以上に希釈され,日本周辺海域への影響は無視できるレベルと考えられた。 (3)天津市調査:上海市内河川が多くの化学物質により汚染されていることが分かったため,渇水地帯の都市河川の汚染と比較するため,2013年12月に天津市内河川の汚染を調査した。 (4)本研究に関する平成25年度の学会発表は6回,論文発表は4報である。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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